たかが1曲、されど1曲


いきなり母が出演するライブで「余興」と称して1曲演奏することになって
大汗をかいておった私ですが、なんとか生還してきますた(>_<)

何を演奏するか、いろいろ考えたのですけど、練習が全然できてないこと、
しかもその上、伴奏もなーんにもない、つまり、ごまかしが一切通用しない
環境でハーモニカ1本で演奏するとなったら、去年の発表会でやった
Over the Rainbow」が妥当であろうと、まるでテストの一夜漬けのような
練習をしたのですが、まぁ、これがまた覚えてないこと、覚えてないこと。

ビブラート、ベンド、レバーの半押し、ここはトリルを入れたいから
替え指で、などなど、譜面をなぞりながら小技のおさらいをしたのですが、
ステージに上がったら、Cを替え指で吹くなんて、絶対できへんのやろなー
って思ってました。発表会の時もできなかったですし。(自慢気に書くなって。。)
ただ、伴奏なしの完全ソロ状態でやりきらないといけなかったので、
譜面では休みになっているところもメロディを吹くように、これだけは
マストとさらっておいて、あとは何とかなるでしょう、と、開き直り。
(そうする以外、どうしようもなくて。。)

ライブを見に行くご近所の方の車に乗せてもらって会場へ。
先生がちょうどリハやっておられてました。
楽屋に行くと、母が「ハーモニカ持ってきた?」
ガキの使いやないんですから。。
持ってきたと返事をしたら、本日出演する仲間に
「今日の一番最後で良いから余興で娘にハーモニカ吹かせたって。」と一言。

みんなリハやってるのに、私はリハなしですよ。
練習不足なまま、ぶっつけ本番っすよ。
しかも「余興」って言われているし。あはははは。。。
ま、「余興」に間違いないんですけど。

シャンソンのライブは右から左に歌が抜けていく〜 でした。
とりあえず、母がいきなりマイクをOFFで歌い始めた時は焦ったけど。
先生が最後の曲って「百万本のバラ」を歌い始めたら緊張で頭が白く
なってたのですけどステージは二部制。もう1ステージは、更に
歌が耳に入らないこと入らないこと。
二部のステージで先生がラテンを歌ってはったのですが、実は私、過去に
ラテンをすこーしだけ習っていたことがあり、その時に好きだった曲があって、
懐かしいなぁ、と思ったのですが、やっぱり緊張には負けたなぁ。

先生のステージが終わった後、おもむろに
「ちょっと娘のハーモニカ聴いたって」
みたいな状況で演奏したんですけど、全てが真っ白でしたなぁ。
譜面台も出してもらって譜面を見ることができたのが幸いでした。
本気で全て消えてましたもの。
最初の音が思い出せなくて、譜面を見て音を出してみても「???」で
「落ち着け、落ち着け、オレ」状態。
なんとか思い出して、深呼吸をしてスタート。
伴奏がないから自分で世界を作って入っていかないといかんのは
練習不足の我が身には、かなり、かなーり辛かった。

スポットライトが当たってたのもあるけど、緊張し過ぎで
人の顔が全然見えなかったですねぇ。
吹きながら、「やっぱりCの替え指なんて本番では無理やったわ」
みたいに出来なかったことだけは何故か分かるという。。
半分過ぎたくらいから、ここはビブラート入れて歌い上げて、みたいな余裕が
すこーしだけ出てきてなんとか完走。
ありがたくもアンコールのお声もいただいたのですが、頭が真っ白になっていて
ちょっと、いや、まったくもって無理。そこに母が
「そーんなー、1曲しかできへんって。」と割り入ってきて(その辺りは、
さすが母である)「ありがとうございましたー♪」でおしまい、と。

緊張し過ぎで、終わってから胃が痛くなりました。とほ。
あそこまで頭が白くなってキレイに忘れたのは久しぶり。

クロマチック・ハーモニカを聴くのが初めての人がほとんどだったようで
なんか珍しがってもらった感じ?
母の先生から「今度コラボしましょうね〜」って言っていただけたってことは
それなりに及第?
「うちはハードルの低い店やからいつでも吹きにおいで〜
女の子は歓迎やで〜」と、オーナーさんにも言っていただいたのでした。


いやー、こんなんじゃー、父の誕生日でジャズ・バーに行っても
満足に吹けっこないわ(>_<)
ずーっと前に、オーナーさんが稽古つけたげるよって言ってくれてたから
本気でお願いしてこよう。もちろん、父には内緒で。

でも、ずっとぬるま湯につかっていた私にとって、すごいショック療法やった。
母ライオンが子を崖から突き落とすってコレ?みたいな。
いや、機会をくれた母にも感謝してます、はい。
マジで精進します。