30 困惑

「お嫁さまへの道」第30話。
家族と離れて暮らしているので、結婚準備をうまく進めるのは至難の業となってます。
お互いの思惑が離れていると通じにくいし、両親が欲しがっている情報をちゃんと渡せていなかったり、こちらの準備不足や認識不足も多々あり、苦労してます。「1を聞いて10を知る」の文化ではなく、意思疎通のために1から10まで懇切丁寧に説明しないといけない異文化の人たちと長く働いてきたり、私自身もアメリカに生活してたりで、日本的なナニカが欠落している部分があるのは自覚しているのですが、コミュニケーションについて苦労してます。

自分の意思だけでは決められない。
ダンナ氏との意思だけでも決められない。
私の実家の意思だけでも決められない。
両家が合意して初めて進む。

何かするたびに「実家に帰って両親に確認する」という作業を入れる必要があり、実家にあまり帰ってなかった私も2月は毎週のように帰ってました。

某神社での結婚式に私の家族からNGが出たため、式場探しをする必要が発生しました。とにかく早く挙式してしまいなさい、と言われているので、のんびりしていられません。ダンナ氏が動けるのは日曜日のみ。式場もだけど結納らしきことをする準備も必要。2月はてんやわんやでした。時間を作るのに、とにかく週末の予定は、すべてキャンセルしました。

当初、結婚は秋頃って考えていたのは、春コン終わってから準備をしたかったから。
でも、そういう訳にいかなくなり、春コンどうしよう。。と悩みました。
すでに指揮者としてエントリしちゃってたし、提案曲も提出済み。でも、やっぱりここで辞退しようか。。
かなり悩みました。今年は辞退して来年、と考えたりもしたけど、今年参加できないなら、来年はもっと参加できなくなる。この時すでに、私の中でひとつの予感がありました。大変は大変だろうけど、とにかく今年の春コンは参加しよう。やりきろう。

このあたり、ダンナ氏は協力的っていうか、私がどれだけ趣味にお金と時間と情熱を費やしているかを知らなかったので
「やったらいいやん。コンサート、僕も見てみたいし。」と一言。
正式に結婚することが決まってたから良いものの、過去に同様のセリフを言っておきながら「趣味を優先し過ぎ」と破談になったことが数回あるので不安も少々。
ただ、ダンナ氏は土曜日は仕事でいないから、バレにくいかな、と思いました。

この決断は、今となっては正解だと思います。これまでも大変でしたが、これからもっともっと大変になっていくでしょう。無理をしてでも今年参加しておいて良かったと思っている理由は、そのうち明らかになります。

春コン以外、趣味習い事、先約は、涙をのんで全部諦めました。
最初はこなせるだけこなしてみようと試みたのですが、一つの身体では時間、体力、気力に余裕がなく、全部諦めないと、とてもじゃないけど間に合わないそうにありませんでした。
今、振り返ってみて、2月は本当に綱渡りの日々でした。