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9回目の言い訳(後編)

お見合い

9回目のお見合いの続きです。

勝手に日取りが決められ、会う前に断ることが不可能な為、釣書を見て相手のことを知って、更に会う気が失せると辛いので、写真も名前も経歴も一切見ることなくお見合いの場に臨んだ私。

お見合いそのものは何かとりたてて変わったこともなく、友人と会う約束の時間まで、何か話してつないでりゃ良いって思ってて、別れる時も心の中で
「二度とお目にかかりません!」
なんて言ってたくらい。

それなのに、それなのに、断れなかったんである。
先方からお断りが来たなら万々歳だったのだけど、先方がいたく私を気に入っただけでなく、先方のお父さんも私のことをお気に召したそうで、
「こんな良いお嬢さんを紹介していただいてありがとうございました」
って仲人におっしゃったらしい。
そんなこんなで「断ってほしい」なんて私の言葉は聞き流されたのでした。
この辺りの経緯は、まぁ、詳細を書くのは気がひけるので省略。
凄惨な出来事があったことだけお伝えしておく。

友人との先約を理由に切り上げたこともあったので、渋々、もう一度だけ我慢して会うことにした。元々、気が進まなかったものだから、2回目に会う時すでに身体が拒否反応を起こして体調を崩していた。
とにかく生理的に受け付けなくって。2回目ってこともあってか、なんとなく近寄ってくるんですね。(当然か。)私はとにかく相手から身体的に距離をおこうと必死。私が手を伸ばして届く範囲に入ってきて欲しくなくて、すっごく無駄な抵抗を繰り返した。私に近づかないで!って叫びたかった。
勘の良い人なら、私が相手に好意を持っていない態度を示していることを容易に気づけるように、非道なことをたくさんしたのだけど、かなり鈍いお方だったようで、ぜんっぜん効果なし。

とにかくこれ以上会いたくなかったけれど、父子共々から気に入られたおかげで断ることができず、本気で参ってしまった。
相手がイヤなのは自分のワガママなのかも、何回か会えば慣れるのかな?と思ってみたり。3回目に会う約束も、とにかくとにかく先延ばし先延ばしにしまくって、それでも会う約束が近づいてくるほど、イヤでイヤで仕方なく、ついには前日に発熱してしまった。そして熱を理由に延期してもらうことに。

延期してもらったその次の約束の前日も、また熱を出してしまった。身体全体が拒否反応を示していた。身体は正直というけれど、本当にそうだ。
でも、もうこれ以上延期できないと、薬で抑えて出かけたのだった。
本当に辛くて辛くてたまらなかった。
なんでこんなに辛い思いをしてまでお見合いをしなきゃいけないのか分からなくて。

最終的には、テンポが違いすぎてイライラする、といって断ってもらえた。
Bad Communication」というエントリがその時の話。
ほんと「断ってもらえた」だなんて。
でも、私から簡単に断らせてもらえない無言の圧力が重苦しかった。

ほとぼりがさめた頃、東京出張の新幹線の中で上司にこの話をしたら、
「そんな風に圧力かけて結婚することになったとして、失敗したら誰が責任とるの?」
といたく憤慨していた。
彼女の反応を見て、見方してもらえる人がいるって思いがして、なんとなく気が済んだというか、終わったことだし、まぁ、もういいやって思ったんでした。

本当はもっといろんな仰天エピソードはあるのだけど、人の悪口は書きたくないから、9回目のお見合いの言い訳はこの辺でおしまい。