99年の愛

テレビをあまり見ない私が、五夜連続のドラマを見てしまった。

見てしまったドラマは、
99年の愛 ~Japanese Americans~

初日になんとなくテレビをつけたらやっていて、お持ち帰りした仕事をしながらBGM代わりにながしていたので、しっかりと見ていたわけではないけど、私自身もアメリカで生活し、日系人の方にはとってもお世話になったし、いろんな日系人の方と関わったので、見ずにはおれなかったというか。
録画しそこねて、最後の10分程度しか見ることができなかった日もあったけれど、とりあえず毎晩見ました。

99年前に一人の日本人がアメリカに渡り、差別や戦争に翻弄されながら、生き抜いた日系移民の家族の物語。
見ながら、NHK大河ドラマ山河燃ゆ」(原作は「二つの祖国」)を思い出してました。

最終的にはアメリカン・ドリームを実現しているけれど、その道のりは容易じゃなくて、本当に血のにじむような苦労をして、しかも、反日感情に差別に、その上に戦争が起こって収容所に送られたり。見ながら、戦争は二度と起こしてはいけないって改めて思いました。

ストーリーは良くできてると思ったけど、ちょっと違和感があったのは、日系二世の描き方。アメリカで生まれて日本を知らない日本人は、いくら見た目が日本人でも、日本人じゃない。どこかアメリカ人だったりする。
舞台が戦前とはいえ、あれはちょっとなぁ、、と。
日本人の俳優が演じてるから仕方ないんだろうけど。
最後、二世、三世と出てくるけど、日本に行ったことない二世、三世が日本語ペらっぺらなのが、もう!あ・り・え・な・い!
最近は知らないけど、中華系は二世、三世でもちゃんと中国語が話せるけど、日系は、二世ですでに日本語を話せない人が多いんですよ。
多分、文化のせいだろうけど。意識して日本語を話させるようにしないと、兄弟でも兄は日本語が話せても弟は英語しか話せない、なんてこともあり。
なんで、白人と結婚しようとしている三世の女の子が、敬語もぺらぺらなのを見て、これはあり得ないにもほどがある、と思ってしまいました。
ま、日本人が演じてますしね。
しかも、戦争中の二世たちが皆、とっても日本寄りなのも、すんごく違和感だった。
そのあたり、大河ドラマでは、「自分はアメリカ人だ」と身も心も思っている日系人も出てきてたよなぁ。

主人公たちは、日本人が「ジャップ、ジャップ」と蔑まれず、一人の人間としてアメリカで対等に生きていけるように、と頑張ってる。
戦後、日本人に対する認識は変わったけど、差別そのものはやっぱり今でも残ってることは否めない。でも、どこの国とか肌の色なんかで人を差別しない人も必ずいて、そういう人に救われたりする。

全体的に良い話だったのに、最後の二世、三世の描かれ方が
「ありえな~い!!」だった為、最後がちょっと残念だった。

アメリカに住んでいた頃、サンフランシスコに限らず、日本人街は、あちこち行った。(生活に必要だったし)アメリカなんだけど日本、でも日本じゃないっていう、不思議な場所だった。
パールハーバーは行ったことあるけど、収容所跡は行ったことないからアメリカにゆっくり行く機会があったら、そういう場所にも行ってみたいと思った次第。

それにしても「99年の愛」って、どことなく「はなみずき」の歌詞を思い起こさせて、なんとなく陳腐な感じもしてしまった。
良かったけど、残念なこともチラホラあるドラマだったなぁ。
なんでもそうか。