大阪ハムレット

シネ・リーブル梅田にて「大阪ハムレット」を鑑賞。
原作が大好きなので、どんな映画になるんやろ??と楽しみに観に行きました。

1巻の「大阪ハムレット」「乙女の祈り」「恋愛」「おんなの島」をうまい具合にミックスさせた作りになってます。
原作ファンでも、裏切られた感を持つことなく楽しめる映画だと思います。

キャストがなかなか興味深い感じ。
お母ちゃん役を松阪慶子さんが演じると聞いて、キレイ過ぎるのでは?と思ったけど、なかなかどうして、存在感のあるオカンでした。
大阪のお話なので、大阪弁なんですが、その辺り、やや違和感を覚えるところがあるけど、それはご愛敬ってことで。
お父ちゃんの遺影と幽霊役で出てくる寛平ちゃんや内縁の叔父役の岸部一徳の頼りない感じが原作ままで、良い味だしてました。

子どもたちは、ネイティブの関西人をキャスティングしたそうで、こちらは自然。原作では、「大阪ハムレット」でヤンキーの久保行雄くんはひとりっ子だけど、映画では次男、「恋愛」で大学生に見える中三のマー君が長男、「乙女の祈り」「おんなの島」で、女の子になりたい男の子のヒロくんが、三男という兄弟になってます。
なんか皆、エエ感じでした。
ヒロくんが一番、原作そのままって感じで、はまり役やったかな。

どんなこともおおらかに受けいれる「おか~ん!」が拠り所でそこから何度でもスタートできる、みたいなストーリーでしょうか。
その辺りは実際に映画なり原作なりを見ていただくということで。

公開2日目だから、原作知ってる人が多かったのか、観客も大阪ハムレットに出てくる人みたいに濃いぃ人が多かったというか、映画見ながら、「あ、寛平ちゃん」とか、「岸里玉出やて」とか画面にツッコミ入れる人がちらほらと見受けられまして、なんだか愉快だったのでした。(原作はおそらく、岸和田の春木あたりと思われるのだけど、映画では大阪市内の架空の区だった様子)
そうそう、映画で空中庭園が出てきて、この映画館の上やんか、なーんて思いながら見れたのも、また楽しかった。

ホロッとしながらも、心が温かかくなれる映画です。
帰ってから原作を読み直してみたら、結構、原作からいろんなエピソードが盛り込まれてるなぁ。。と改めて楽しめました。