お悩み祭り 最終回

朝日新聞関西版の金曜日の夕刊に連載されていた
みうらじゅんの「お悩み祭り」が8月で終わってしまった。

始まった当初、中島らもの「明るい悩み相談」の二番煎じか?
と、思ったものです。(始まった時は、らも氏は生きておられたのかな?)
らも氏の「明るい悩み相談」ファンだったので、
安易なことしやがって、と思った記憶が。。

みうら氏の悩み相談は、
「全く悩み相談になってへんやないけ!」
と、思わずつっこみを入れてしまうことが多くて、
(これは、らも氏の時も同じか?!)
でも、みうら氏を知ってるからこそ許せるっていうか。。な、
ゆるさとイラストがイイ味だしてたと思います。

で、最終回の「お悩み」の答えが、これまでと一線を画してなんとも素晴らしかったのです。
読んだ瞬間、これについて書こうって思ったのだけど、気づいたら1週間以上遅くなってしまった。

最終回では「悩みの根源は何か?」という質問に対し、

“この世に生を受けたものは必ず死にます”
 こんな簡単なことがしっかり理解出来ず、人は悩みます。

 “自分と他人は違う”
 頭では分かってるつもりですが、自分にないものが他人にあったりすると、人は悩みます。

 “相手の気持ちになる”ことが優しさなのに、慈愛ではなく自愛を強め、人は悩みます。

 “自分探しなど早く諦(あきら)め、自分なくしをしていくことが一番大切”なのに、実現不可能な夢にしがみつき、人は悩みます。

 “生きている意味とは何なのか?”などと、元々ありもしない答えを出そうとして、人は悩みます。
人生は長過ぎるようでも、実は、くだらないことで悩んでないと暇を潰(つぶ)せないものです。楽しい人生を言い換えるとすれば、楽しく暇を潰すことが出来た生き方です。
 “余生”と聴くと、何やら年寄りくさいイメージがありますが、この世に生を受けた瞬間から余生のカウントダウンが入っているものなのです。


と、みうら氏はこたえています。

なんと深い言葉の数々なんでしょう。
この部分だけ読んでいたら、みうら氏と結びつきません。
言葉の一つ一つが心にしみ入ります。
質問の性質もあるのでしょうが、いつものユルサが見受けられません。
(私が勝手に感銘受けまくってるせいか?)
最後の最後にやってくれるじゃないですか、みうら氏。
本当なら、最後まで思いっきりユルイのが良かったのかも?だけど。
ちょっとリキいれて、Annexで書いてもよかったのだけど、
やっぱり関西のネタだからこちらでゆるめにご紹介まで。

ちなみに、連載開始から80回分が「お悩み祭り ひょっとこ篇(へん)」として発売されてます。

「お悩み祭り」を体験したい方は、ぜひどうぞ。