お座敷遊び

途中まで書いて、1ヶ月近く報知されていたエントリです。
皆の目をひくセンセーショナルなタイトルを付けるのが好きなので、最初は「舞妓haaaan と遊んでみた」というタイトルで書き始めたのですが、あんまりにも時期が過ぎて、テンションも下がったからタイトルも地味(?)に変更してアップすることにしました。

6月後半に、父と妹のダンナさんの誕生日のお祝いで祇園のお茶屋さんで舞妓さん、芸妓さん、地方さんを呼んで宴をしました。
6月は、父と妹のダンナさんと二人の誕生日が重なっているから、
毎年お祝いが豪華やなぁ。。って、払いは父なんですが。

事の発端は、春にいもーとちんが舞妓変身体験フォトってのをやってきて、その写真を家族に見せながら、
「そういえば、本物の舞妓さんに会ったことがない。」
と言ったところ、父が
「じゃ、今度、祇園に連れてったろ。」
と、たいそう太っ腹な発言をして、誕生日祝いで実現と相成ったのでした。

家族だけでなく、妹夫婦、父方と母方のそれぞれの叔父叔母夫婦も一緒で、さながら「うわばみ一族」の酒宴でした。
私の両親は、仕事関係の行事で何度か舞妓さんや芸妓さんを呼んだ席を体験したことあるのですが、残りのメンバーは今回が初めて。
という訳で、どんな格好で行ったら?とか、どんな心構え(笑)で行ったらなどと、行く前がてんやわんやでした。
祇園のお座敷も、ニューハーフのお店と同じで、一度体験したらこんなもんかって思えるから。」
と、父は涼しい顔で言っておりましたが、皆はもうザワザワと。

私は映画「舞妓haaaan」を観たことないのですが、お店に着いたら妹が
「あ、この風景『舞妓haaaan』で見た!」
と、妙なハイテンション。
座敷に案内してもらったら、一つの机の両脇に一人ずつという、非常にスカっスカな状態になっていまして、
「えらいゆったりしてますね。」と言うと、
「空いてるところに舞妓さんが座りますからね。」とのこと。
なーるほど。

「ほな、舞妓さんたち呼びましょか。」
と一声かかってから、今回の舞妓さん、芸妓さん、地方さんが登場。
さすがに1ヶ月近く過ぎてしまったので記憶が曖昧だけど、ビールを持ってきて、宴席の敷居をまたぐ前にビールを置いて深々とおじぎをしてから入ってきはりました。
舞妓さんはともかく、芸妓さんは真箏さんのブログを読んでいるので
ま、真箏さんやったらどないしよ、とか思ったりしたのですが、
んな訳はなく(って書くと来てくれはった芸妓さんに失礼ですね)

私の両親はともかく、他の全員は初めての体験で、妙なテンションになっていて、舞妓さんや芸妓さんがお酒をついでくれると、とりあえず呑む、みたいな状態でその様子を見た妹が
「な、皆、妙に(お酒の)ペース早くないか?」
と、この後を予測して、やや不安げに耳打ちしてきた。
「うーん、呑める人ばっかりやから、注がれたら呑まなあかんと思ってるし、また呑めてしまう人らばっかりやしなぁ。」と私。

そのうち、テーブルに水の入ったボールみたいなのが来まして、指先でも洗うの?と思っていたら、それは舞妓さん達にお酒を呑んでもらう時に使うものでした。彼女たち用の器はないので、自らのお酒の器を渡して呑んでもらうのですが、その時に、水面に対して垂直にカポッとグラスなりお猪口なりを突っ込んで「洗った」ということらしい。
それを見て、ほぉほぉ、と感心する私。

順繰りに皆さんがまわってきてくれはって、舞妓さんが来た時にいろいろとお話してみました。
イマドキ、京都出身の舞妓さんっていうのはあんまりいなくて、今回の舞妓さんも地方出身。関西のお客さんには、出身地を言うけど非関西圏の人には京都出身ということにするらしい。
舞妓になって1ヶ月たったところという、本人曰く「湯気がたってる」状態だったので、現代っ子な舞妓さん?という印象でした。
仕込み時代のクセで、ついお運びをして
「舞妓さんは、お運びせんとお客さんにお酌し。」
と言われてましたね。舞妓さんになりたてだから、口紅が下唇だけで、両方塗ってよくなるのはいつ?と尋ねたら、特に期間はないそうで、おねえさんから「上も塗ったら」と言われたら、なんだそうな。
こんなお座敷に若い女の子が来ることはあんまりないし、いもーとちんは、自分の舞妓体験の写真を持ってきていて、私は内心
「おいおい、本職にそれ見せるか?」と思っていたのですけど、
「わ~、キレイにしてもらって。」
と、思いっきりガールズトークしてやりましたwww

途中で、舞妓さん、芸妓さんがそれぞれ舞ってくれて、鑑賞しました。その瞬間は、なかなか優雅な会でした。

f:id:Emmery:20090620205505j:plain

 
その後は、お座敷遊びを教えてもらいまして、実際にやってみました。
その後は、お座敷遊びを教えてもらいまして、最初に教えてもらったのは、
「とらとら」というジェスチャー式の、いわゆる「じゃんけん」
二人の間に屏風を置いて、お互いの格好は見えないようにして、
おばあさん、虎、わとうないの格好をして勝負します。
 おばあさんは杖をつく → わとうないに勝ち、虎に負ける。
 虎は、はえずる → おばあさんに勝ち、わとうないに負ける。
 わとうない(やり) → 虎に勝ち、おばあさんに負ける。

わたくしは、優雅に「どこ吹く風?」といった風情で皆が遊興しているのを眺めていたのですけど、遊ぶときは真剣に?遊ぶのが我が家流っていうか、途中で「やれ」と言われたので、ここは楽しく体験してみました。
ちゃんと歌も踊りも指導してくれるっていうか、適当では許してくれませんww
こういうときは、恥ずかしがってないで思いっきり弾けて楽しまなソンです。

f:id:Emmery:20090620212137j:plain

f:id:Emmery:20090620212738j:plain

この後、芸妓さんと地方さんは「お先に」と帰って行き、舞妓さんが残り、妹のダンナさんが「舞妓ちゃん、残業してくれるの?」と大喜び。

じゃ、もう一つお座敷遊びを、と教えてくれたのが「金比羅ふねふね」
舞妓さんとお客さんが向い合せに座り、椀を伏せたような形の道具を真ん中に置いて、
金比羅ふねふね、追手に帆かけて、しゅらしゅしゅしゅ・・・」と歌いながら、
グーとパーを出し合う遊びです。
相手が道具を取った時はグーを、道具がそのままの時はパーを出すのがルールで、単純だけど反射神経が必要で、酔っぱらっている男性陣はダメダメでした。
YouTubeで「金比羅ふねふね」を見つけた。
YouTubeって、こんなんもあるんだ。
独特の口調で「おにぃさんは、おつよい。おにぃさんは、おとこまえ」
と言ってもらって、メロメロになってる男性陣に笑いが止まらなかった私。

野球拳はしなかったですが、野球拳は負けたら脱ぐんじゃなくて、
「おおきに」とお酒を一杯ぐいっとやるだけなんだそうです。
な~んや、と言って残念がる男性陣。おいおい。。

そんなこんなで、うわばみ一族の宴は楽しく過ぎました。
お開きの時に、お店の人から
「また来てくださいね。」
と言われて、妹のダンナさんが
「また来てって、どないしたら来れるの?」
の尋ねたら
「そら、玄関開けて入ってきてくれはったらよろし。」と。
「お代は?」
の問いに
「お父さんにつけておきますから。」
って、祇園でそれを本気でやったらシャレならんっていうかなんていうか。
別の場所で父のツケで遊んだことがある私は何も言えんが。。

私は初めての祇園体験で緊張していたので、お酌されるがままビールと日本酒をバカスカ呑んでも酔わず、
「顔色変わらずに呑んではる。おね~さんはお強い。」
と言われたのは良かったのですが、帰宅した瞬間、
酔いが一気にまわってベッドにダイブ!で、気づいたら朝でした(爆)

あれ、かなり長々と書いちゃった。