女子マネ トーク

これは、ちょうど1年前に書いたエントリです。
〆のテキストを書くことができず、1年ほど草稿のまま放置されていました。
何とはなく読み返してみて、1年前から変わったこと、変わってないことがハッキリと見てとれたので、なんかちょっと切なくなったのでした。

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先日の歓送迎会でのこと。
歓送迎される人たちを背にカウンターに座ってしまった女子マネが二人おりました。
T9N部門の、気が付けば入社して6年目、5年目。
他部門のマネージャは、なかなか長続きしないため、本人たちの意識に関わらず、若い会社ではすでに重鎮のようになってしまった二人。(まぁ、私ともう一人のマネジャ嬢のことなんだが。)

食前のシャンパンを飲んでいると、マネジャ嬢が
「Emmeryさんって、転職を考えたことありますか?」
と、いきなり質問してきた。
ポーカーフェイスが大得意な私だったので、いつも通りクールに
「あるにはあるよ。だって、この会社じゃ、結婚して子どもできた後、仕事を続けていけるような環境じゃないでしょ。Mさんはあるの?」
と切り返したのだけど、内心、喉を流れようとしていたシャンパンを思わず吹いてしまいそうな気持ちであった。

というのも、このマネジャ嬢は、結婚して1年が過ぎ、そろそろおめでたがあってもおかしくないのでは?と、周りも見ており、彼女を補佐する人員が投入されるようになり、この歓送迎会もその彼女を補佐するメンバーの入れ替わりだった。
で、そんな場でいきなり「転職を考えたことあるか?」という質問をされたものだから、彼女もなにやら思い詰めるものがあるのかと心配になったのだった。

私自身、仕事に疲れ果てて、心身ともにリフレッシュする時間が本気で欲しいと思っていて、以前みたいに情熱を持って仕事をすることができなくなっていることもあって、なんとなく、そんな私の心の内を見抜かれているような気もしたのだった。

マネジャ嬢自身も転職は考えたことが数回あるらしい。
でも、今の仕事以外に自分に何ができるのかな?と思ったら、ここで頑張るしかないか、という面持ちになったんだそうな。
彼女は、Over 30の社員ばっかりだった時期に、大学を卒業して1年目という若さで入社してきて、「大丈夫かなぁ?」という周りの心配をよそに、気がつけば私の次に長いマネジャになったのであった。

同じマネージャでも、私とは仕事の方法も性格も全然違う。
私は、いつも会社じゃ「冷静沈着」を気取りつつも、熱くて海外の取引先ともケンカっぱやいとか、とりあえず前に前に出て行くタイプで、彼女も「冷静沈着」な感じは同じなんだけど、おっとりとしていてたまに一緒に仕事をしても、私が海外の取引先に対して「何ゆーてんねん、アホか」と、キレても、彼女はキレることなく、私も頭が下がるほど粘り強くコミュニケーションのできる人である。
仕事も、私は社内にチームを持っていてチームで動くけど、彼女は社外に外注するというスタイル。

役者は自分の働きたいペースを申告すれば、こちらも調整するから良いけど、私たちコーディネーターは、そういう訳にはいかないもんね、なんて話をしていた。
人数が多い会社ならスペアもおけるでしょうが、私たちの会社は、とっても小規模なので、スペアをおく余裕なんて一切ありもしない。
マネージャだから、自分のチームの売り上げはもちろんのこと他チームの売り上げも把握しているから、余裕以前、売り上げやら予算達成やら、キリキリしているのもお互い様。

二人して、「いつの間にか、会社でも長い部類になっちゃったね。」
なんて話をしていた。

近々、私の会社は、大きく人が動く。
私たちのようなコーディネーターをしている人たちが増える。

 

と、ここまで書いて草稿は終わってる。
実際、この後、別の会社のチームを統合してメンバーも増え、このときのマネジャ嬢は妊娠し現在産休中。もう少ししたら赤ちゃんが産まれる。
そして私は、去年と同じく相変わらず疲れ果てている。
ただ、重鎮度がさらに強まったか。
自分で書いてちゃなんだけど、「辣腕」さも増したと思う。
でも、これで良いのか、と、相変わらず自問している私。
同じ立場の人間同士、ポツポツとぼやきあったり、巨大案件を二人で立ち向かったり、とかいうのがなくなって、なんか淋しい今日この頃であります。

あ、でも、次の世界に向かう準備は少しずつ始めています。
いつまでもこんなところに長居はしない、と。