休日の昼下がり

今年の夏初めて近所のプールに泳ぎに行った。
夏になると外で泳ぎたくなる。
近くにスポーツクラブもあるけど、夏はやっぱり屋外が良い。

近所のプールは、市営だけど大きい。しかも500円。
かれこれ10年は変わっていない。
昼間人が多いときを外して、16時くらいから行って、
せいぜい1時間程度しか滞在しないけど、ロッカー代含めて550円。
持って行くのは水着、ゴーグル、バスタオル、本、サングラス、小銭。
今日のお供は中島らもの「こらっ」である。

プールではもっぱら50mプールで人をよけながら
延々と平泳ぎで流して、
飽きたら少しクロールに変えてみて、
人が少なけりゃ、短い距離だけ背泳ぎをする。

水の中に光が差し込んでいる様が好きだ。
ORIGINAL LOVEの「SUMMER LOVE」のジャケットみたい、
と思ってしまう。普通、逆なんだけど。

今日はオリンピックの影響か、とても人が少なかった。
50mプール以外のプールは人がそこそこいたのかもしれない。
あまり人をよけなくてもまっすぐに泳げた。
水の中で、いろんなことを考えながら泳いでる。
アメリカでの学生時代も、時間と体力が許せば学内のプールで泳いでた。
目標無く泳ぐのは辛いので、2km泳ぐと決めてた。
体調にもよるけど、最後の方になるとただこなすのに必死になって、無心になって泳いでた。
あの何も考えずに、ただただ泳ぐことに専念する感じが好きだった。
さすがに市民プールではそこまでの極致には達さないけど、
雑念も水の中に溶けて流れていくような気がする。
今は距離ではなく、だいたい30分以上泳ぐ、という感じ。
30分経過して、泳ぐのに飽きたらあがって本を読む。
たいがい、プールサイドで読むような類の本ではないものを読んでいることが多い。
小難しいお勉強系の本か、グロイ本か。
水着を乾かしながらそんなものを読んで、
顔からゴーグルの跡形が消えたのを見計らって帰る。
プール到着からだいたい1時間から1時間半程度。
550円で、しゃかりきになって泳ぎまくったり、
プールサイドで本を読みまくったりはしない。
休日の昼下がりのちょっとしたお楽しみ程度。

もう8月も後半に入った。
市民プールだから8月31日までしか営業しない。
今年はあと2回くらい、泳ぎにいけるやろか。
ふと、夏が終わっていくという感傷的な気分になった。