秋深き

梅田ピカデリーにて「秋深き」を鑑賞。

いろいろ観たい映画はあるけれど、大阪が舞台の映画なので優先されてしまいました。

原作は織田作之助の「秋深き」と「競馬」
どっちかというと「競馬」の方がメインらしい。
私は学生時代に織田作之助の本を借りて読んだ時、一番最初に収録されていた「競馬」という話がとりわけ印象に残っていたので、あれが現代風にアレンジされるとこんなんになるんや~って、楽しめました。

オダサクが原作ですから、大阪が舞台。
今回のキャスティングの条件?は「ネイティブの関西弁が話せる人」だったそうで、関西ゆかりの俳優さんがどっちゃり出てます。
佐藤江梨子が関西弁?と思ったけど、関西に住んでたことがあって関西弁が話せるらしい。ネイティブが聞いても自然な関西弁でした。
たまーに「?」なイントネーションもあったけど、役柄的には関西出身じゃないけど関西出身のふりをしている人だからこれが正解なのかも。

知っている風景があちこち出てきて、それをチェックするのも楽しかった。チラッと難波の自由軒が映ったりね。(自由軒ってオダサクのお気に入りのお店ですから。)

八嶋智人が演じる中学校教師の寺田悟は、ヤキモチ焼きで「あかんたれ」なんです。クラブのホステスだったサトエリ演じる一代に惚れて、プロポーズして結婚するは良いけど、勝手に嫉妬ばっかりして、「けつのあなちっさ!」な感じなんですけど、まぁ、よくいそうねぇ、みたいな。
女目線で見てたら「あ、それアカンって、アカンって!」ってツッコミを入れまくってしまいそうでした。
そして、サトエリは、あのスタイル抜群の身体あっての一代役でしたねぇ。ほどよく色っぽくて、でも、かわいくて。ホステスから足を洗って、かわいい妻になってしまうのも彼女だから嘘くさくなく見ることできたかな。

とにかく、けったいな濃いぃ人たちを大阪の街があたたかく包んで物語になった感じかなぁ。

渋谷天外のお父さんが良かったなぁ。
最後に思わず大粒の涙が流れましたとさ。
感動大作なんかではないけど、肩の力を抜いて見たい作品ですね。