冬至の日に

2012年の冬至が無事に過ぎ去りました。
マヤ歴では終末の日になっているとかで話題になっていましたが、「日本の暦では冬至、ゆず湯に入る日ですよ」なんてツイートがRTされてきたりして笑いました。
1999年のノストラダムスの予言を生き延びた(笑)世代として、世界が終わるなんて、私は全然信じていなかったですけどね。
冬至だから、太陽が新しくなる新年って感じかな。
「陰極まりて陽となす」という言葉が好きです。
寒い日が続くけど、日照時間はこれからどんどん長くなって夏に向かう季節。

今は実家にいるので現物が手元にないのですが、ふと「東京トンガリキッズ」という本に収められている『世界の終る日、僕たちは・・・。』という話を思い出していました。

「宝島」がサブカル雑誌だった80年代に連載されていた中森明夫さんのストーリーです。高校生の男女二人が、世界が終る日について語り合っているストーリーだったかと思います。「世界が終ったら」と恐れを抱く女の子に、男の子が「世界が終るなんて、神様はそんなに親切じゃない」みたいなことを言うんですね、確か。(手元に本がないから記憶です)
日々の生活を過ごしながら、終末論が出るたびに、このセリフを思い出して、
「そうそう、そんなに親切じゃないよ」
って同意してしまう私です。

ちなみにこの『世界の終る日、僕たちは・・・。』のラストは、
世界の終る日、僕たちは、『空色帽子の日』を聞きながら抱きあって眠るだろう・・・。
という一文で終わります。

「空色帽子の時」は、80年代を代表するガールズ・ロックバンド、ZELDAのアルバムです。リーダーの小嶋さちほさんは、今やすっかりスピ系の人になってしまいました。

「東京トンガリキッズ」が連載されていたのは1980年代。
宝島に連載されている時から、何度も何度も繰り返し読んで、覚えてしまうくらい読んだので、つらつらと思い出していたのですが、ちょうど今の時代に似てる。
当時は、アイドルブーム。おにゃんこクラブが一世風靡していた頃。
時を経て今はAKB48(やや失速感があるけどさ)
いじめの話があったり、そうそう、原発の話も入ってた。
RCサクセションの「COVERS」があの頃だった。
あれから20年以上過ぎたけど、何も変わってない。
時代が巡り巡って、元に戻ってしまったのかな、なんてね。

そんなことを、つらつらと思いながら過ぎた一日でありました。