マネーボール

大阪ステーションシネマにて「マネーボール」を鑑賞。
このところ映画づいてますが、久しぶりの洋画。
今年13本観に行って、2本目の洋画。

ぶっちゃけ、スポーツ観戦の趣味はありません。
野球も興味ありません。ブラピのファンでもありません。
でも、この映画は映画館で予告編を見た時、「貧乏球団を常勝軍団に作り変えた」
というセリフにピン!とくるものがありまして、絶対に観に行こうと決めて、封切り早々に映画館へ。

メジャーリーグの貧乏球団アスレチックスを、常勝軍団に作り変えた男 ビリー・ビーン。野球の常識を覆し球史に刻まれた「マネーボール理論」が起こした奇跡を描くってのがこの映画のテーマですかね。

私は野球には興味ないけど、オークランドに3年おりましたので、これは絶対に観に行こうと思ったわけです。

私がオークランドにいた頃、アスレチックスはとにかく弱くて、おまけに貧乏球団なので、売却の話もあったくらいなのだけど、買い手がなくてオークランドで続行、なんて話があった。
長く住んでいる日本人の人が、アスレチックスの試合をよく見に行ってて
「弱いんだけどさ、憎めないっていうか。まぁ、阪神みたいなもんね。」
と言っておられた。
そんな弱くて弱くてどうしようもないチームが、いつだったか日本のテレビのスポーツニュースでも取り上げられていた時期があり、
「あの弱っちいチームの上層部か何か変わったんやろなぁ。何があったんやろ。」
と思っていたのですが、まさに「その時、何が起こっていたか」のお話でした。

懐かしい懐かしいオークランドの風景を少しでも見ることができたら、という思いの方が強かったのですが、球場シーンがほとんど(当たり前だ)
球場は1回行ったことあったんだったかな、忘れちゃった。
学校は球場に近かったのですけど、球場の周りは、ひっじょーに治安が悪いところで、試合がない時には近づいてはいけない場所でしたんで。
(ま、それより以前、「オークランド」そのものが治安悪いイメージ強いし。)
映画の冒頭で、ブラピが車を運転しているシーンでベイブリッジを渡ってサンフランシスコの街並みが見えてくる部分、懐かしすぎて胸が締め付けられそうだった。

思い出話はおいといて、金持ち球団はお金で選手を揃えて勝てるけど、そうじゃなくて、選手の能力を数値で測定し、パズルのように当てはめて、統計や確率を駆使して得点、失点、95勝という目標を達成させる。
これまでの価値観を覆そうとするとき、そこには反発が起こる。
それはアメリカでも。新しいことをしようとする者は叩かれる。
これまでの価値観のしがみついている人には脅威だから。

20連勝しても、最後の1戦で勝てなくて優勝できず、めでたしめでたしで終わる映画じゃないんですが、見ていて、私の中の野球観(ってほどのものが元々ないけど)が、ゴロっと変わりました。
なんて言うんでしょ、価値観、モノの見方について目から大きな鱗が落ちる感じ。
野球に興味がない私でも、すーっごく楽しめた映画でした。

野球の話だからか、映画館は珍しく男の人が多かったなぁ。
レイトショーで男子二人組とか、おじさまとか、普段見ないような人がおりましたよ。