海の見える部屋

これが岩手旅行最後の話。

前にも書いた通り、五葉山に行く目的だったので宿泊するのは山のふもとだと勝手に思いこんでいた。

ついてみたら、旅館の目の前が海だった。何かに遮られることなく、海が見えた。波が打ち寄せられてくるのを飽かず眺めていた。

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そして、部屋にいても波の音が聞こえた。
なんて贅沢なんだろう。
波の音という効果音のCDではなく、本物の波の音を聞きながら眠ることができるなんて。

海を眺めていて、ふと、気づいた。
この海は太平洋につながっていることに。

アメリカに住んでいた時、最後の年、車を持っていた時、
週末になったら、ふらっとPacific Ocean(向こうだとこう呼ぶ)を見に行った。
Japan Centerに買い物に行ったついでに、Geary Streetをずーっとずーっと西に走らせると急に視界が広がって海にぶつかる。
それが好きだった。昔、何か施設があったらしいけど、今はつぶした後のただの跡地になってしまっている場所に車をとめて、小一時間ほど太平洋を眺めているのが好きだった。
いろんなことが洗い流されていく気分やった。
そして、この海の先には日本があるんやなぁって、いつも思った。
更に気が向けば、Ocean Beach沿いに伸びる49-Mile Scenic DriveのGreat HighwayからSunset Blvdを走って海沿いのドライブを楽しんだ。

日本に帰ってきてから、車の運転は数えるほどしかしてない。
今の私は、自分で車を運転してどこかの海を見に行くなんて、
ちょっと危なくてできない。
でも、また自分で車を運転して出かけられるようになったらいいなぁ。
そんな風に三陸の海を眺めながら思ったのでした。