stay with art 2007

心斎橋にあるデザインホテル「HOTEL T'POINT」で、恒例の客室で作品が展示されるイベント「stay with art 2007」を観に行ってきました。
この「HOTEL T'POINT」は、部屋そのものが一つの作品みたいなのですが、そこに作家さんが挑む!って感じです。
会場は、普段は客室として使われている部屋で、ドアを開けて入る瞬間、中に何があるんだろう?というワクワク・ドキドキ感がたまりません。
作品がなくてもその部屋そのものが作品みたいなものなんで、作品も見るけど、部屋そのものを観察している人(特に女子)が多数見受けられます。(私もその一人なんですが。)
部屋という場所の都合、作家さんがご本人がいて説明してくれたりという機会も多いです。去年は、ファンであるイチハラヒロコさんの展示があって、そこでご本人が直々に作品の説明をしてくれはって、私は大感激したんでした。
そんなわけで、毎年楽しみにしているイベントの一つであります。
これまでは誰かと連れだって観に行ってたのですが、今回は一人でぶらりと観に行きました。

今回は、「交差 CROSSING」というテーマだったらしい。
1、2、6、7階が会場だったのですが、スタッフにはショッキング・ピンクのカツラをかぶったスタッフが何名かいて、小心者の私はいきなり「わわわわー」ってなってたのでした。。

現代美術の訳分からん感じが好きなんで、サウンドアートとか、分からないけど、そこが面白い。今年は1フロアで一人の作家さんの展示というのもあって、ストーリーっていうのか、シリーズっていうのか、なんか奥行きがある感じがしました。6階の光・映像のインスタレーションは、壁に影絵みたいに人の動きが映し出されていて、一人で暗い部屋に入ったら
「どっ、どこかに人が???」
ってドキドキさせられるのですけど、これが作品なんですね。
一部屋にバラバラの向きに二人いて、ドラマが繰り広げられていました。(という風に私は解釈したのだけど)

今回一番楽しみにしていたのは214号室。
去年は、このプロジェクトのために内装を取り払った状態で、かつ、室内は時折ほのかに、それもとってもほのかに明かりがつく瞬間以外は真っ暗という環境で公開された214号室が、1年かけて客室としての作品=作品としての客室に完成して公開されました。
部屋の外で靴を脱いでスリッパに履き替えて、
「順路は左側から。最後は扉を閉めて出てきてくださいね」
と言われて足を踏み入れて、これがまたビックリ!でした。
ニライカナイ」がテーマみたいなんですけど、本当に作品ですね。
客室なんで、ベッドも入ってるし、バス・トイレもあるのだけど、私だったらこんな部屋に泊まったら緊張してくつろげない。。
作品として見ている分には楽しいんですけど。
ある意味、隣の213号室とも良い勝負するかもしれない。

私が勝手にこのホテルの名物と思っているの213号室。
建築家の美船安利さんが設計した「ケーススタディルーム」なんだそうで。
宿泊できるのですけど、どないして泊まるのん?って感じの部屋。
(良かったら、リンクをクリックしてみてくださいね。)
去年はシンプルに213号室が公開されていて、美船安利さんご自身が部屋の中で来場者を出迎えておられ、気さくに部屋の説明をしてくださったのでした。
これまでの謎が解けて、部屋への理解(と書くと堅苦しいけど)や楽しみ方がよりよく分かって私は大感激したのでした。
これまでこの部屋に宿泊した人はいないみたいですよって
笑っておられたのが印象的でした。
うーん、やっぱ泊まるには難しいやろ。この部屋。。
今年は、手を加えられて作品になっておりました。
人が隠れていてパフォーマンスもあったりなんかして。


「一人ずつしか入場できません」というジゼル・ヴィエンヌさんの部屋は、その方が作品との関わりを楽しめるから、みたいな説明と、彼女の普段の活動のお話を聞きながら待ちました。
212号室に入ると青いソファに女子高生と思しき制服っぽい服を着た等身大のお人形が
座っておりました。テーブルの上にはお菓子が並んでいて、しかもテレビは普通にどこかの民放が流れていました。テーブルを囲んで一人がけ用のソファがあるので、そこに座ってお人形と向かい合っていたら、なんだか不思議な気分になります。ふと、ベッドに目を移すと、そこにも女子高生と思しき格好をした、これまた等身大のお人形が寝ております。洗面所には「手」や切り取られたような髪がおいてあったり、シュールでした。一人で見てね、っていう意図がよく分かりました。

220号室は、参加型。
ノイズに人の顔を探して丸をつけてくださいね。
って言われたんで、探して丸をつけてきました。
ずーっと眺めてたら吐きそうになる感じ。

211号室は、部屋いっぱいにレトロなパッケージの段ボールがスキマなくつまっていて、本来は広い部屋がとっても狭くなってました。
見なきゃ分からないわな。これはこれで印象的だった。

作品は写真に収めることができなかったので、テキストで書いてもどんだけ伝わるやら。。なんですけど、

来年もやるのかなー。
やってほしいなー。