2 初対面の時

「お嫁さまへの道」第二話。
お見合い当日のこと。

うざい、いやだ、行きたくない。お見合いなんかしたくない。
正直、そんな気持ちしか私の中にはありませんでした。

12月11日は、→Pia-no-jaC←の大阪公演のチケットを2枚持ってました。
6月のライブで感激して、12月には一緒に行ける人がいてるに違いない、というか、一緒に→Pia-no-jaC←を観に行ける人をそれまでに作ろう、と思ってチケットを2枚買ったのです。なのに、一緒に行く人が、、できてない!

お見合いが入ってしまったため、困ってしまいました。
そもそも行きたくないお見合いなんだから、コンサートを理由に切り上げたらいいや、なんて、何人か誘ってみたのですが、ことごとく「都合が悪い」のお返事。
これは見合い相手とライブに行けってことかなぁ?と思いつつ、「でも、そんなんいやや」と、とっさに思う。

ふと、思い立ってマナカードを1枚ひいてみたら、出たカードが「前進」
今日のお見合い、悪くはなさそうやな、と思い直して、良い人なら一緒にライブを観に行けばいいし、嫌だったら隣が空席でもいいやっていう気持ちになって待ち合わせ場所へ。

顔が判別できない写真だったので、紹介されてダンナ氏の顔を初めて見たときの印象は、
「悪くないやん。モダンチョキチョキズの矢倉さんに似てるなぁ」でした。(矢倉さんと言っても、もう15年前の頃の姿ですが。)

とはいえ、そもそも、うざいと思って出てきたお見合い。
紹介されながらも気持ちはそっぽ向いてまして、名前も右から左に抜けていっておりました。あんまり気がなかったのは、ダンナ氏も同じで
「仕事が忙しい時期だから、年内に会う時間を作るのは無理だと思う」
と言ってて、私は
「クリスマスもお正月もパスできるのね。それは結構、結構。」
なんて思ってた始末。

私が「12月の見合いが一番うざい」と言ってたのと同じように、ダンナ氏は
「こんな忙しい時に見合いさせるな。休みの日は少しでも寝たいっつーねん」
とお母さんに電話でキレてたとか。二人とも嫌々ながら出てきてたんです。今になれば、無理強いした人たちに感謝なんですが。

早々に仲人さんたちが退散してしまい、「あとはお若い二人で」と放り出されるのは毎度のことなのですが、ダンナ氏と同じ歳ということもあって、なんとなくいつもより気楽に話ができました。
この人となら、一緒に→Pia-no-jaC←のライブに行ってもいいかな?と思ったので、「ライブに行く?」と尋ねたら「行ってみたい」との返事だったので、一緒に行くことにしました。

この時点では、まだ「悪くない」印象でとどまっております。