自分をゆるしてあげたら

<Emmery Annexの過去ログ>

Emmery&Emilyにも書いたのですが、久しぶりに大河ドラマ以外のドラマで「笑う三人姉妹」を見てまして、週末の夜に笑ってストレスを解消できるような軽いノリのものではあるのですが、笑った後、どこかほろっとさせてくれるところが好きで毎週楽しみに見てます。

4週目最後の回で、とても印象的なシーンがありました。

26年前に駆け落ちをして出て行ってしまった母親とそれを今も許せないでいる長女が、心臓麻痺で倒れてしまった父親の付き添いの為に2人で病院にいるシーンで、長女が眠る父親の姿を見ながら静かに滂沱の涙を流していると母親が涙を拭くためのハンカチを差し出し、

「もう、自分をゆるしてあげたら」

と声をかけるのですですが、長女はハンカチを受け取らず、逆にキッと母親に背を向けて

「それが筋というものでしょ。
母親がいない間、涙を流す時はいつも指でぬぐってきた」

と返すのです。この長女の姿と母親の
「もう、自分をゆるしてあげたら」
というセリフが後にひきました。

私を幼い時から知る母の友人がやってきた時、彼女が私が前と比べて年齢のこともあるけれど変わったね、と言っているのを聞いた母が

「小さい時から自分にすごく厳しくて、自分に厳しい分、他人にもとても厳しかった。今も相変わらず自分にも他人にも厳しいところがあるけれど、歳を重ねて人間丸くなって、自分に対しても他人に対しても厳しさがなくなってきたから、それが顔にも出てきた。」

と言いました。

意識してこなかったけれど、確かに自分を厳しく律してました。
曲がったことがキライ、いい加減は許せない、自分で自分を堕落させるなんてナンセンス、そうやっていつも自分で自分を自由にさせずに縛ってきたな、と。自分に厳しい分、他人にも厳しく、許せなかったことが多々ありました。

「もう、自分をゆるしてあげたら」

そんな声をかけられても、背を向けて止まることなく流れる涙を指でぬぐう長女の姿に自分を見たような思いがしました。

ゆるす対象が違えど、そのセリフは自分にかけられたようであり、そのセリフに対する反応も、もし現実で誰かに言われたら、きっと私もドラマと同じように反応しただろうから。

長く自分を支えてきた姿勢を崩すことは難しい。ゆるしてあげて、と言われて、「わかった、そうする」なんて簡単に言える方が嘘くさい。分かってるけど、そうしたいけど、なかなかそうできないのが現実のような気がします。現実のような気がする、ではなく、それが私自身、なんですね。
すっきりとゆるせることはできなくても、徐々にゆるせるようになったら。。
本当は、ゆるすことで自分も楽になるんです。それも分かってるけど、できないの。プライドが邪魔してしまうのでしょうか。

ドラマは来週終わってしまいますが、長女の気持ちに変化が起こるのかしら。
それこそドラマみたいに急変したりするのでしょうか。

昨夜、ドラマを見た後、そのシーンとセリフが何度も思い出されて、ぽろぽろ泣いてしまったのですが、一晩明けて今日もこれを書きながらまた涙が止まらなくなって、指で涙をぬぐいながら書きました。
泣いたから、ちょっと気分すっきり、かな。
だからといって、ゆるせなかったことがゆるせた訳でもないのがクセモノですが。

水晶の月13日 KIN59/エネルギーを呼び起こす 青い共振の嵐