心配

<Emmery Annexの過去ログ>
前にも書いたことがあるので、ずっと前から読んで下さっている人には知っている話になるかもしれませんが、また書きたくなったので一部再掲です。

以前、新聞に掲載されていた話でとても印象的なものがありました。

学校のPTA行事などにお母さんが参加している間、子どもさんを預かるボランティアをしている人の話で、子どもを迎えにきたお母さんの言葉や態度が子どもとの関係に影響している、というものでした。

「お母さんがいなくても過ごすことができたね。えらいね、ありがとう。」
と言われた子どもは、お母さんとの再会を笑顔で迎え、褒められ感謝されることで、子どもは自信を持ち、親子共々信頼感を強める。

逆に、「ひとりぼっちにさせてごめんね」
と子どもに対して謝った場合、その子どもは泣いて淋しかったことを訴え、お母さんの罪悪感を更に強め、子ども自身の成長もない。

自分から他人に向ける意識は子どもでなくても相手に伝わります。
心配すると、心配されるようにふるまってしまう。
感謝されると、自信を持てる。
こういった意識は、親子だけでなく、誰かと人間関係を築く時に影響します。
相手のことを思って心配しているつもりで、実は心配することで相手から自尊心を奪ってしまっている可能性があります。
ただ、何につけ相手を心配することは、その人を信頼していない、ということでもあります。
どうして?と思われる方もいるかもしれません。
少し考えてみて下さい。
良いことが起こるかも、と思うことを心配するとは言わないでしょう。
心配は、何かがダメになる、失敗する可能性を想像して不安がることです。
過度の心配は相手にとっても自分にとっても良い結果を招かないってことがもう分かりましたよね。

銀河の月12日 KIN51/幻想を普遍化する 青い水晶の猿