イングロリアス・バスターズ

2010年1本目に見た映画は「イングロリアス・バスターズ
敷島シネポップにて鑑賞。

クエンティン・タランティーノが監督の作品です。いつものように
タランティーノくらいレンタルしとかなきゃ なんて
殴られた記憶もロクにない癖に♪

と西川くんの曲を歌いながら見に行きました。
バイオレンスとかスプラッタとかホラーとか、怖い映画は得意じゃないのだけど、なぜかタラの映画は大丈夫。でも、映画館で1回みたらお腹いっぱいになります。
2回見たいとは思わない。自宅のテレビで見たいとは思わない。
でも、映画館に足を運んで見たくなるのは何故だろう~?

他にも見たい映画がたくさんあるし、今回のタラの映画はパスしようかと思ったけど、内田先生が「イングロリアスな年の瀬」というエントリで『映画秘宝』系の本年度イチオシ映画と書いておられるのを読んで、これは絶対見なくては、に変わったのでした。
公開している映画館がほとんどなくなっており、敷島シネポップに滑り込みセーフ!でした。

昨年11月に公開され、公開初日から4日間は、上映開始後約60分の時点で、「面白くない」と判断して途中退場した観客に鑑賞料金を全額返金する「面白さタランかったら、全額返金しバスターズ」というキャンペーンをやっておりましたが、途中退場した人っていたのでしょうかね。

映画そのものは、5章仕立てになっています。
マカロニ・ウェスタンをハリウッドで作り直したって感じとか、
グラインドハウスな映画というか、B級映画を愛している人の映画っていうか、とりあえずいろんな要素がてんこ盛りです。
第二次世界大戦時、ナチスに占領されたフランスが舞台なんですが、タラが歴史映画を作るわけがなく、奇想天外なストーリーでした。
キル・ビルに通じる復習劇があったり、心理戦があったり、もちろん、タラの映画ですからバタバタと人が殺されたりってのもありです。
内田先生が、
タランティーノは「サスペンスを伏流させながら、それでも比較的友好的なトーンで始められた対話がしだいにきしみを立て、ほころび、ささいなきっかけで怒濤のような暴力性のうちに崩落する」という設定がほんとうに好きである。
と書いておられますが、そこがタラの映画の面白いところだと私も思います。
ラストは本当に「えっ?!」ってな具合で、以前、「ディパーテッド」を見た時、最後のシーンを見た瞬間、心の中で「え、マジで?」とつぶやき、その後で「マーティン・スコセッシって、すげー!」って妙な興奮に包まれたことがあるのですが、それに通じるものがありました。

タラの映画に出てくるヒロインは、いつもキレイですね。
キレイだけど、すっごく強者。
今回もドイツの女優だけど実はスパイのブリジットと、ナチスに家族を殺され一人生き残り、名前を変えて映画館の支配人になったショシャナが、本当に見事でありました。

ただ、万人受けする映画ではありません。
R15指定ですしね。エグいシーンもそこそこ出てきます。
タラの映画を見たことがあって、好きだな~って思える人には絶対にお勧めできます。
やっぱり個人的には自分が男だったら
タランティーノくらいレンタルしとかなきゃ 
なんて言う女の子は引くかもしれない。
そういう映画が好きなカップルなら良いですけど、間違ってもデート映画ではありません。はい。
でも、タラの映画、私は好きだな。