お見合いで出会った人
あれは、母親に拉致られながら行ったお見合いで出会った男性の一人。
見合いがあることは分かっていても行きたくなくて、
けったくそワルぅ〜
と、相手の写真も釣書も一切見なかった私。
母も心得ていて?待ち合わせのホテルの喫茶室の前で
「今日会う人は、XXさん」
とだけ言った。
その「XXさん」という情報しか知らないで会い、
いつものごとく、二人きりになった後のことだ。
私たちはホテルのレストランで食事をしていた。
なんてことない会話をしていた中、先方さんが
「結婚しても、仕事をしていたいタイプ?」
と質問してきた。
私は一般論として
「そうですね」
と返事をした。
すると
「うん、仕事はずっと続けてくれて良いから!」
のお答え。
驚きのあまり、思わずお箸を握ったまま文字通り、凍り付いてしまった。
だって、だって、まだ会って1時間もたっていないのに、
もう私と結婚するつもりでいるなんて。。。
そんな私を見て先方さんは、
「あ、そういう(結婚する)つもりで来たんじゃなかったのね」
と言った。
確かに今、二人の間で執り行われている者は「お見合い」だ。
でも、私は結婚したくて来たのではなく、親に拉致られてきただけ。。
先方さんの結婚に対する意気込みを目の当たりにし、
驚きつつも、ブルーになる私であった。