緊張のコンサート

母が習っているシャンソンの先生のコンサートを見に、ブルーノート大阪へ
行ってまいりました。
来年のトゥーツ・シールマンスのコンサートが初ブルーノート体験になると
思っていたのに初ブルーノートをこんな形で迎えることになろうとは。。

先生のコンサートがメインだけど、母が数曲歌うことになっていたのです。
母のステージを見るのは今回が初めてでした。母がシャンソンを習い始めたのは
この数年と記憶しているけど、これまでも何度となくステージに出てました。
薄情な家族なので、誰も見にいきたがらず、母から誘われることもなかったので
これまで見たことがなかったのです。唯一見たがったのが妹のダンナで、
「ママがステージで歌うんやったら応援しにいかな。」
と、熱く語ったのだけど、妻である私の妹が一言
「なんで?」と冷めた反応をするような体たらく。そんな家族です。

何の風の吹き回しか、それとも会場がブルーノートだからか、
「今回が最後のステージだからあなた方も呼びます」
と母に勧告され(誘われた、と言うよりも拒否権のない勧告だった)
行ってまいりました。私は呼んでもらえたけど父は呼ばれなかったのね。。

「今回が最後って言ってるけど、もう引退するつもりかなぁ」と言ったら
父は「今年で最後って意味なんじゃ?」と返事したので、そうかもな、と
思った次第。

それにしても母が人生の喜怒哀楽や愛について歌ってる姿を見るのは
恥ずかしいですよ。生々しいっていうか何ていうか。。
きっと母も同じように思って家族を呼んでなかったんだと思います。

カジュアルエリアの一番後ろの席で親戚と一緒ではなく、近所の人と
一緒だったので助かりました。
親戚と一緒だったら「ほら、何か言うたりぃ」とそそのかされたりするし、
近すぎたら楽しむ以前に恥ずかしくて聴いてはおれませんから。
親不孝ものですねぇ。素面っつーのも辛かったので、昼間から呑んでおりました。
きらびやかな衣装とカツラで出てきた母の姿に(知ってたけど)酔いは一気に
醒め、緊張の瞬間です。歌だけじゃなくってMCもあるんですよ、MCも。
何しゃべるんやろ、と、私の緊張が振り切れそうでした。歌の方も真面目に
分析しながら聴いてしまって、リラックスして楽しむ以前の問題でした。

オカン、元々はクラシック畑の人だからなぁ。。。
私も一時期ラテンを習ってたから分かるけど、発声が違うんよなぁ、
発声が。。と思ってしまいました。
下手だっていうんじゃないですよ。上手だと思います。でもねー。

私以外の親戚やご近所のお友達は、とっても楽しんでおられたようなので
良かったです。親戚と一緒にサービスエリアなんかに座っていたら、
「何、怖い顔してんのん?」と言われたに違いない。
うーん、何かねぇ、やっぱり楽しめないですよ。理由は分からないけど。

先生やゲストの方ばっかりが登場する2部はリラックスして聴けました。
シャンソンとはいえ、いろんなジャンルを曲が取りそろえられていて、
こんな風なアレンジになっちゃうのねん。。なんて楽しかったです。

でも、何やらどどーっと疲れてしまったみたいで、母に届いた花束なんかの
差し入れを持って帰る途中で、荷物を抱えたまま大転倒してしまいました。
父も迎えにいってあげるから携帯に電話を。。とか言ってたくせに、かけたら
また通じないし。(携帯を放置してお出かけ中でした♪)
何はともあれ、ご機嫌で楽しくやってもらっているのなら娘はOKなのです。