前職がら

手続きや問い合わせなどで、ここ最近、あちらこちらに電話をしている。
お客様窓口というのは、たいていどこぞのテレマの会社が入っているので、トークにも傾向がある。私も前職がテレマで電話を取っていたから、この人はできる、とか、できない、とか、ついついやってしまう。
イマドキは、オペレータにつながるまでに、
「・・・のお問い合わせは1番」
なんて指示があるから、電話に出てくるオペレータは、だいたい何の問い合わせか分かっている。
フローにのっとって話を進めてくれて、こちらも提示すべき情報をちゃんと用意してあったらスムーズに事は進む。

でも、1件だけとーってもとーってもトークや進め方が拙いオペさんがいた。
どう考えても新人さんであった。
個人情報を尋ねるのに、
「申し訳ないことをお訊きしますが」
と何度も言う。
「申し訳ないこと」と言われるたびに、何か謝ってもらうことが?
と思ってしまった。「失礼ですが」で良いのに。
あんまりにもたどたどしくて自信なさげだったから、
前職時代の新人研修を受け持っていた時の気持ちになって
あれじゃ、キレる人もいるんじゃないかなぁ?と心配しながら話を聞いてしまった。
あの拙さはデビューしたてか、もしくは研修中か。
私も新人時代があったから、なんとなく気持ちは分かる。
最初に入った部署は、かなりトークに厳しいところだったので、しょっちゅうSVさんに呼ばれては、

SVさん「『ええ』じゃなくて?」
私「はい」
SVさん「『そうですね』じゃなくて?」
私「さようでございますね。」

ってやっていた。

おかげで、半年後に他部署に異動した時は、その辺りは完璧になっていた。
お客様と電話で話をするときは、「はい」と「さようでございますね」が今でも抜けない。さすがにバリバリのテレマの話し方でやると浮くのである程度カジュアル・ダウンはするようになったけど。
偶然にも私の上司も過去に電話のオペレータをやっていたことがあって、彼女の電話の話し方も、そこはかとなくテレマの香りがする。国際電話のオペレータをしておられたので、英語も美しいのがうらやましい。

テレマならいつでも戻れると思っていたけど、どうなんだろう。
延々と知らない人からの電話をとり続けるというのは、結構、緊張度が高いからなぁ。
なんて、前職に思いをはせてしまったのでした。