思いが結晶になった日

各方面への報告かたがた、5月24日のスプリングコンサートの報告、と。
自分の出演したコンサートもレポしちゃうのであった。

で、かなり長いので「続きを読む」設定にしちゃう。
興味のある人は、ポチッとクリックしてお読み下さい。




5月24日の天気予報は、残念ながら「雨」。
とりあえず出かける時はまだ雨が降っていなくて良かった。。と思う。
髪の毛をセットしてもらおうかとか思っていたけれど、美容院に行ったりする余裕なんてあるかい。。な、当日の朝。
コンサートの後は泊まりの予定だったので、荷物が多くて仕方なかったのだ。
ホルンってこういう時、ずっしりと存在感をアピールしてくれちゃって困る。
現役の時は、ソロをやる人への花束だとかカードだとか、いろんな差し入れの準備もしていたけど、今回はそういったこともまったくやらなかったので、まだ荷物は少ない方だと思う。

梅田から尼崎に向かう阪神電車に乗っていたら雨が降り始める。
そういえば去年12月の定期演奏会も雨だったなぁ。
ホール入りする前に、腹が減っては戦ができぬと食事。
ついでに来てくれる予定の妹や叔母にメールや電話で「楽屋見舞いは持ってこないように」と連絡をする。

f:id:Emmery:20080524153656j:plain


OGの楽屋はどこかな?と廊下を歩いていたら、「OGさん♡」の札がかかった部屋を発見。
楽屋内では、皆さん舞台衣装にお着替え中。
今回は、白シャツ、黒ズボン、黒靴、そして現役ちゃんお手製のネクタイ。
全部で80本強も作ったなんて、スゴすぎる。
私が現役の時じゃ考えられない。
なーんて思っていたら、ここで今回最大のピンチが発生!

そう、私はネクタイを結べない。。

何度教えてもらっても一人で結べなくて、結局、結んでもらったのでした。
子どもの頃からリボン結びも苦手でねぇ。。

着替えが終わったらホールに集合して、まずは全体写真撮影。
写真撮影の後は少し休憩が入って、3部のリハーサル。
部長対談が始まるまで舞台裏で待機していたら、にわかに緊張、というか、顔がひきつってる自分に気づく。
いざ合演の準備に入ると、当初決めていた座席では部長対談→演奏までとんでもなく大変な移動があることが分かり、アルホンのメンバーが揃って下手を心配そうに見やるシーンあり。急遽一人ずつ座席を隣にスライドし、やっぱり現場でリハーサルしてみないと分からないことってある。
演奏が始まっても、頭が白くなっていて、吹いていて、すべるすべる。
あんまり譜面を見てないのは良いけど、気づいたら5度くらい別の音で勝手にハモって吹いてたりなんかして。
それでも3部はまだお気楽。

リハーサルの後は、楽屋で「最後のあがき」
という名の練習。楽器がない人はイメトレ。(写真はロビーで待ってる時の風景)

f:id:Emmery:20080524125331j:plain


私の曲も一通りやらせてもらう。
いつも前半がガタつくので前半を重点的に。最後の最後で、テンポがどうしても気になったのでメトロノームを手元に置いてやってみた。これで大丈夫でしょう。ってな具合で終了。

「最後のあがき」の後は、おにぎり休憩?
食べた後は、せっせと化粧直しをする私。
母のシャンソンの舞台化粧と違って、だから?ってな具合なんだけど。
一応、ね。

一部のリハの前に、少し音だし。
最初からソロ抜けるまで、ちょっとやってみる。
私は完全にプレイヤー・モードにおったのですが、他の指揮者たちが客席に行って音のチェックをしているのを見て
「あ、そうか、そういうことも指揮者ってせなアカンのや」
と、今更ながら自分が指揮者ということを思い出す。
現役の時も、ステマネに任せっきりで、客席から音をチェックするとかしたことなかったなぁ。
私はPA無しでもちゃんと曲が聞こえるような曲を書くのをモットーとしていたので、バックと中間が大きすぎなければいいや、くらいの意識でしかなかったのであった。同期の指揮者は、ホールを見て音の跳ね返りが。。とか言ってたけど、私、そんなの全然分からなかったし。

 一部リハは、ちょっとヒヤリ なことがあったけど、
「最後のあがき」の成果もあって、個人的には良い感じで吹けた。でも、顔が引きつってたなぁ。

f:id:Emmery:20080524132220j:plain


一番緊張するのは、1曲目の「M」が終わってから「ラ・クンパルシータ」の指揮をするのに舞台裏を通って上手から下手に移動。
MCがあるから急がなくていいのだけど、
気持ちが焦る。
舞台裏を通りながら、私も最後のあがきでベルトにくくりつけておいたメトロノームを鳴らして
「1、2、3、4」ってやっておりました。
それにしてもリハは、自分でも余裕のない顔してるのが、よーく分かった。

リハが終わったら開場まであと5分。
なんだか実感が湧かない。
現役とOB、全員が集まって本番前の気合い入れ。
約80人が円陣組むと迫力やねぇ。でも、まだソワソワしてる。

同大ハモソは、本番前の気合い入れといえば「同志社チアーズ」
「人数少なくても、やっぱり、本番前はやりたいですよね」ということで
給湯室で今回参加メンバーの5名で、最年長のOBに最初の声出しをしてもらって
やっちゃいました。「え〜、やるの?」なんて言われたりするんかな?と
思ってたけどやっちゃいましたね。やっぱり、やるとやらないとでは大違い。
同志社チアーズ」やると、気持ちが一気に本番モード。
ビフォー・アフター並に自分で顔つきが変わったのまで分かる。

舞台で開演まで手持ちぶさたな感じで座っていたら
影MCの祝電披露で私が1回生の時の4回生指揮者&アレンジャー夫妻からの祝電が読み上げられ、私はそれを聞いていたら急にいろんなものがこみ上げてきて堪えるのに必死でした。コンサート開演前に号泣してたら演奏できなくなるもんね。


本ベルが鳴って、緞帳があがったら、後は全て夢の中みたいだった。
客席に見知った顔が見えて、来てくれてるねんわぁって。
2曲目の「ラ・クンパルシータ」も、始まってしまったら
テンポが速いとか遅いとか、もう分からなくなってしまった。
でも、指揮をしていてとっても楽しかったのでヨシとした。
指揮していて楽しいと思ったのは初めてな気がする。
自分の曲が終わった時、感謝の気持ちをこめて私も指揮台から拍手。
あー、終わっちゃった、でも、良かったなぁ。。と思った瞬間でした。

f:id:Emmery:20161114180708j:plain


この後は安心して?演奏に専念。
最後の「to U」では、イントロが始まったらウルウルしてしまいました。
安堵が一番大きかったかなぁ。
なんとも形容できない思いでいっぱいでした。

1部が終わったら、舞台裏では、現役ちゃんたちが両手でアーチを作って待っててくれてました。私、なんで皆、こんなに良くしてくれるんだろう?
って思ってしまいましたよ。自分が現役時代にOBに対してとっていた態度を思い出すと申し訳ない気分になりました。

余談ですが、演奏中、なんとなく客席が気になって、指揮者を見るんじゃなくて客席の方に目が泳いでおりました。
そしたら、カメラを持って客席を動いている人が見えて、現役はプロのカメラマンを今回は頼まないって言ってたけど、結局頼んだんや。。そうよなぁ、やっぱ頼みたいよなぁ、と思っていたのですが、私が「カメラマン」だと思っていた人は、何を隠そう、しゃちょーだったのが月曜日に会社に行って判明したのでしたwww
どこに行っても、しゃちょーじゃなくて「カメラマン」と勘違いされてしまう我が社のしゃちょーでありました。で、私の目が泳いでいるのも、しっかり写真に収められてしまっておりました。。


2部は客席にて鑑賞。
観客席に行くと、見に来てくれた仲間が呼び止めてくれて、感激の再会でございました。

3部は再び舞台へ。
合演の始まる前の部長対談で、
「コンサートを見に来られている同志社ハモソのOBの方は拍手を。。」
の呼びかけで、客席から拍手が聞こえてきて、緞帳が降りていたので見えはしなかったけれど、あぁ、ちゃんと来てくれはってんわ。。
と、嬉しくなりました。
合演は、とっても楽しかったです。
指揮者の笑顔が良かったですね。
やっぱり指揮者が笑顔でいたら、プレイヤーも安心できるし、気持ちよく演奏できます。
私は大丈夫だったかしら???

無事にアンコールを含め、全ての楽曲が終了した時、寂しさもあったけど、充実感でいっぱいでした。
ロビーまでお客様の見送りに出たら、知り合いが結構たくさん来てくれてました。途中で、昭和17年卒のOBにご挨拶しに行ったので、その間にすれ違って挨拶できなかった人もいるかもなんですけどね。
見に来てくれた同大ハモソのメンバーたちが、口を揃えて「良かった、感動した」と言ってくれたのが嬉しかったです。それから、一緒にステージにあがったメンバーたちが「また来年もやりたい」と言ってたのも印象的で、あぁ、音楽って良いよねぇ、という思いを新たにしたのでした。

こうして、この半年間、私が心血注いできたイベントが無事に終わったと同時に新たな種まきも完了したのであった。蒔いた種は、発芽するように水やりし、また新たな花が咲くように育てていきたいと思ってます。
ひとまず、最初の思いは実を結びましたが、また次へと進んでいきましょう。