昨今のこと

私自身はとってもローカルな会社に勤めてますけど、相手をしているのは
外資系の会社、もしくは外国の会社が大半。
お客様は多国籍企業なので、「上司です」と、平気で外国人を紹介されたり、
ヘッドハンティングしたりされたりで、フィールドの人はいともたやすく
首がすげかわってしまうのを目の当たりにしてきた。
他にも外資ならではの事情を仕事を通じて見聞きしてきた訳で、
外資って難しいなぁ、と思ってるところがある。
(多分、どこで働いても国の違いが年齢の上下に変わったりするだけで、
同じだとは思うのだけど)

諸事情で今年から客先以外で外資の日本支社とお仕事をする機会が増え
各々の企業文化によるものだとは思うけど、なんとなく、
外資残酷物語みたいなものを感じる機会が一緒に増えた。
そして、その結果としてなのか、燃え尽きたり辞めていってしまう人を
目にするようになった昨今。

月曜日の朝、とある担当者と電話で少し話をした時、声を聞いてギョッとした。
この人、絶対に病んでるわ。。と、何かイヤーなものを感じた。
午後には体調不良で早退したと連絡があり、やっぱり。。と思っていたら
翌日からは休んでいると代わりの人が毎日対応してくるので、
なんとはなく、嫌な予感倍増していた。
でも、特に連絡がないからそのままにしてあった。
彼がいないからプロジェクトの進行に支障がでる、なんてこともなかったし。
ただ、休みが2週間ほどになってきたので、復帰できるのか?
と思い始めたりしていた。

そんな折、お客様と電話で話をしていたら、別件ですが、という前置きの後、
衝撃的な話をされた。
「xx社の・・さんがお辞めになったのをご存じですか?」
xx社の・・さんというのは、上に書いた人である。
やっぱり辞めてしまったんだ。。燃え尽きてしまったんだろうなぁ。
「いえ、ご連絡いただいていないので存じ上げておりませんでした。ただ、、」
と、最後の日の朝の話を少しした。
話はそれに留まらず、お客様がたたみかけるように
「マネージャの・・さんがお辞めになったことは?」
「えぇっ?!お辞めになったのですか!まったく存じ上げておりませんでした。」
「では、お二方とも御社にご挨拶なしでお辞めになったということですか。。」

現場レベルの人が辞めるのはともかく、上層のマネージャまで辞めてしまうとは。
部門の顔みたいな人だったのに。
別の会社で同じような立場のマネージャが5月末で退社すると連絡をもらってい
たので、同時期に二人とも辞めてしまったことになる。
二人とも去年、これからお仕事を一緒にさせていただくことになりますと、
私に連絡をしてこられ、価格だのワークフローだの交渉もしたし、向こうの
会社にご挨拶に行ったりした、とっかかりの人たち。

私も肩書きとして「マネージャ」を持っているけれど、小さな会社だから
「マネージャ」なだけで、彼らの勤めていたような大きな会社では、
「コーディネーター」レベルの仕事をしている。
経験値の違いもさることながら、決定権だの本来マネージャが持っているものを
私は持ち合わせていない。
一般的に言えば彼らは部長級で、私はなんだろう。。
向こうからしたら、私はただの小娘程度といっても過言ではない。

退職のご挨拶をいただいた時に、言葉は違うけれど、
グローバル化の悲しい性かと、といったニュアンスのことが書かれていた。
燃え尽きて限界を見たのだろうか。
一番末端の下請けレベルでは、中間管理会社が替わっただけなのだけど
(もちろん、それに伴っていろんなことが変わってはいるけど)
いずれにしても厳しさが増すことだけが確かなことに変わりはない。

これまで、といっても4年しかないけど、こんな風に会社を辞める人を
取引先に見たことはなかった。
相手が外国人ばかりってことがあったのかもしれないけど。
確かに日本人並みのハードワーカーはいるけれど、一つ大きなプロジェクトを終えたら
きちんと休暇を取ってメリハリつけてるしね。
慢性的にハードワークを続ける構造にはなっていない。
これが大きな違いかもしれない。

私はかなり楽観主義だし、チームの支えがあってこれまで持ってきたけど、
それでも、気をつけないとそろそろヤバイなぁ、という兆候を自覚してる。
燃え尽きて灰になっても、誰も褒めてはくれませんから。