昼下がりのシャンソン

北新地のピアノバー ポケットで毎週日曜日に開かれている「昼下がりのシャンソン」に母のシャンソンの先生からのお声かけでゲスト出演してきました。
いつもは日曜なんだけど、今回は特別に土曜日。

シャンソンって、よく分からんなぁ。
と、常々思っているのですが、そんなことを言うてるヒマはない。
シャンソンのオブリガードって、どないしたら良いの?
とか、不安になることはいろいろあるけど、やるしかない。
そのあたりの舞台度胸だけはこの数年鍛えられて抜群な私であります。

火曜日に先生が歌う予定の曲の譜面を届けてくれて、譜面の読み方が今ひとつ理解できないで焦る。私が演奏に入れそうな曲を、と、ガチなシャンソンじゃない曲で先生が歌う曲を届けてくださった様子。
フルートとかSaxとか書いてあるフレーズがあるので、この辺りをご所望か?
と目星をつけて読みつつ、この譜面に対応してる曲がないものかと。
全部吹く必要はなく、私が入れる範囲で1曲が2曲、ということだったので
黒いオルフェ」と「アランフェス」だったら何とかなりそう、、と
その2曲に絞ってみる。が、何をどう準備したらいいのか今ひとつ分からずとりあえず、さらっておきました、な状態で当日。

会場を別の場所と勘違いしていて、行ってみて「広いやん!」とビックリ。
スペシャル・ゲストの但馬久美さん、今回のピアニストの坂下文野さんが来られた時点でリハーサル開始。
あ、うっかりしてましたが、今回のライブは母も出演者の一人で母のリハーサルから見てました。
伴奏あわせのリハーサルってこんな風にするのか。。と、感心しながらプロのお仕事を見聞きしていました。
但馬久美さんが今回のライブで歌う譜面を見せてくださったのですが、ガチなシャンソン揃いで、知らない曲ばかりでした。。
条先生が来られて私がなんとか入れそうな曲をお伝えして最後にリハーサル。
勝手が分からず、ガタガタになる私。
どこを演奏して、どこはピアノにお任せする、というのを確認して危ういところだけ、ちょっとやり直ししてリハ終わり。
ガタガタではあったけど、なんとか先生の思惑のようなものが分かったのでどうやって読んだら良いのか分からなかった譜面がやっと理解できるように。
「昼下がりのシャンソン」は、最初と最後にテーマ曲を演奏する決まりになっているそうで、リハはテーマ曲で〆。

こんなに広い会場、お客さんはいるんか?と思ってたけど、これがまた満員御礼だったのです。宝塚出身って、すごーく強いんですね。
但馬久美さんのお客様は、東京から来られている方もいたとか。
いもーとちんがライブに遅刻してきたのですが、今回はカメラマンで(って、私の演奏シーンを撮影して父に見せるためです)駆り出されたらしい。
おぉ、そうでしたか。

ライブは2部制で、1部は私の出演なし。
聴きながら、どうやってオブリガード入れたら良いか、というのを最初のうちは頭の中でシミュレーションしていたのですが、先週の春コンから疲れがとれないまま、仕事も過酷に忙しい日々で、相当疲れがたまっていたから、1部の途中は、つい、うつらうつらと。。
歌で独特の世界をドドーンと作られるプロの人たちの演奏に、つたない私の演奏がどないして入れると、、などと思ったりもしたのですが、頭の中の妄想は外部に音漏れしませんから。

2部で条先生に呼んでもらってステージに出て行ったのですが、緊張で足がプルプルしてました。リハのガタガタっぷりと比較したらなんとかなりました。「オルフェ」は、オブリガードも入れたし。
「アランフェス」は割り振ってもらったところのみ。
オブリガードで入る余地なしでした、というか、私の技量では入れませんでした。

何十年とプロで音楽をやっておられる人たちのライブで演奏するというのは、春コンとも、発表会とも、セッション大会とも違うものでした。
前座的位置とはいえ、プロの人たちに混じってステージに立ってきた母の気持ちがなんとなく分かったような気がします。
実は、すごいことやってんなぁ。

「なんとか」なったけど、決して良いものではなく、反省ばっかりであり心の中では「うあああ。。」と思ってたのですが、クロマチック・ハーモニカはやっぱり珍しいからか、お客様には好評だったようです。
ライブが終わって、いろいろとお声かけいただきました。
少し安心しました。

条先生も、リハの時は「どないなるか。。」と正直思われたようですが、本番はなんとかなったとホッとされた様子。
母も「気が気じゃなかった」と言ってました。まぁ、そんなもんですねぇ。
とりあえず、母のお客様たちも但馬久美さんのお客様たちも
「お嬢ちゃんも良かったわよ」
と言ってくださったそうで安心したと。

コード進行セミナーでアドリブの勉強を始めて1年以上経って、やっと成果が見えるようになりました。まだまだ、まだまだ勉強が必要ですけど、こうやってステージに立つとリアルに今の自分に何が必要か見えてきますね。
シャンソンはよく分からない私ですが、そんなこと言ってないで、慣れ親しむようにしないとあかんなぁ。

それにしても、父からはジャズ、母からはシャンソンと、それぞれから人前で演奏する機会を提供してもらえて本当にラッキーな娘であります。

これで、2週連続のプレッシャーからも解放されました。。