原信夫とシャープス&フラッツ@シンフォニーホール

父のご相伴にあずかって、原信夫とシャープス&フラッツの結成55周年の
ライブに行ってまいりました。
去年、綾戸智絵とのジョイントで原信夫とシャープス&フラッツを観たのですが、
今回は単独公演です。父が若かりし頃、特に大学生の頃はフェスティバルホール
などへコンサートをよく見に行ってたんだそうな。
「原信夫、まだ生きとったんかー。」
なんて感慨深げでございました。

とにかく客層がなんていうんでしょ、お年を召した方が圧倒的に多い。
そりゃそうですわね。結成55周年ですもの。
綾戸智絵の時も「老!若男女。。って感じですねぇ」って言ってたけどさ。

原信夫は御歳81歳なんですけど、とてもじゃないけどそんな風に見えません。
テナーサックスを吹いておられるお姿は、なんとも言えないオーラで
満ちあふれていて素晴らしかったです。音楽をやってる人って、枯れない
というとなんですが、楽器を持って演奏させたら色気というかセクシーというか
なんとも形容できないものを醸し出しますね。そういうのに圧倒されました。

一部はBig Band Favoriteということで、カウント・ベイシーグレン・ミラー
ベニー・グッドマンデューク・エリントンなどの名曲がずらり。
1曲目は「A列車で行こう」だったのですが、最後に管楽器のメンバー全員が
ステージの際にずらりと横一列に並んで演奏をして、大迫力やなーって
最初から思いっきり感動してしまいました。
特筆すべきは、ウェスト・サイド物語メドレーのドラム・ソロ
本当に圧巻でした。こんなにスゴイのを目の前で聴けるなんて、
もう幸せすぎって思いましたね。

二部は♯&♭ Best Choiseとして、ブルースだの、江戸時代の曲をアレンジした
ものだの、美空ひばりに提供して有名になった「真っ赤な太陽」だとか、
ジャンルは幅広く、でもシャープス&フラッツが演奏すればジャズになっちゃう、
みたいな。映画「Swing Girls」の話を持ち出して、「シング・シング・シング」
が演奏されたのですが、これも鳥肌モノでした。ソロをまわしていくのを
聴いてるだけでも腰が砕けそうになるというか。糧になりましたー。

コンサートを聴いてて、ビッグバンドジャズって自分のルーツの一つやなって
思いました。幼い時からピアノを習って、音大付属の音楽教室にも通ってました
ので、クラシックはお勉強って感じで聴いてました。その脇で、父が好んで聴い
てるビッグバンドジャズがながれていた訳で、物心ついた時から意識せずとも、
ずっと聴いてきたわけです。そういえば、大学に入った時もジャズやりたいと
思ってハモソに入ったんだったなぁ、そして、やっぱりメロウなJazz吹きになり
たいと思って、先生についてクロマチック・ハーモニカを習うことにしたんだっ
たわ、なーんて思い出したりして。
今さら今さらなんだけど、親の影響って結構あるなぁって思ったのでした。
母からは音楽の基礎を教えてもらって、父からは楽しむことを教えてもらったと
言えるのかな?よくよく考えたら、父が贔屓にしているジャズバーにもちょく
ちょく連れていってもらってますしね。

てな訳で、初心に戻ってメロウなJazz吹きを目指すべく練習をする糧を
原信夫とシャープス&フラッツのライブでいただいてまいりました。