プリンセス・トヨトミ

原作が好きで、映画が公開されるのを待っておりました。
プリンセス・トヨトミ」さっそく観てきました。

今はビルが建ち並んで見えなくなったけど、子どもの頃、父方の祖父母の家から、大阪城が見えました。なので、大阪城にはちょっと思い入れがある。だから、大阪城の下に本物の大阪城があって、大阪国国会議事堂があるなんていう奇想天外なストーリーはとっても楽しくて、これはどんな風に映画化されるのか~って、本当に楽しみにしてました。

7月8日金曜日、午後4時 -大阪が全停止した

なんのこっちゃ?って感じなんですが、ストーリーを見てたら大阪だったらあり得そう。全停止までの時間が原作よりも早くて少々無理があるんじゃ?と思うところもありましたけど、シリアスだけどコミカルさが出たのかな。原作を何度も読んだ者としては、ついつい比較してしまったけど映画は映画でとっても楽しめました。

鬼の松平が堤真一というのは、自分が原作を読んだイメージのまま。
鳥居と旭が、男女入れ替わってしまったのは、どうなるかと思ったけど、旭をできる女優さんってイメージつかないし、(私の頭の中では、女優じゃないけど、アンジェラ・アキだった)映画を観ていたら、男女ひっくり返して正解だったと思います。
綾瀬はるかの天然っぷりが、原作の「ミラクル鳥居」を男女逆とはいえ成立させたんじゃないかと。
真田幸一が中井貴一ってのは、ちょっと格好良すぎな気が。
原作では、もう少しもっさい感じのおっちゃんだし、まず、中井貴一がお好み焼き屋のオッちゃんには過ぎるでしょ。でも、クライマックスの松平との対決?シーンのやりとりを見てたら中井貴一だからうまく決まったのかも、なんて思いました。
大輔や茶子といった子どもたちは、イメージ通り。特に茶子役の沢木ルカの目の強さが良かったです。

原作は、会計検査院たちのストーリーと、子どもたちのストーリーの両方が展開してくのですが、映画では会計検査院たちのストーリーの方に軸が置かれていたので、子どもたちの活躍をあまり見ることができなかったのが残念な感じではありました。2時間の映画で両方は盛り込めないもんね。
それでも、父と息子の関係や絆、といったものにググッと焦点が当たった良いストーリーでした。映画の最後は、原作と離れたオリジナルで、それがまた、うまく原作にリンクしていました。

ひとつ、あり得ないと思ったのは、大阪が全停止した後、綾瀬はるか演じる鳥居が大阪の街を走り回っているシーン。
それぞれの場所が、どんな位置関係やねん!と、近すぎやろ!と、ツッコミを入れてしまいました。

原作を読んでから行くも良し、映画を見てから原作を読むも良し、映画だけ見るも良し、です。
大河ドラマがちょうど、豊臣秀吉の時代をやっている今ですので、あの後、そうなるか、みたいな気持ちになったりなんかして。(小説の話は架空ですけど)
ただ、関西圏外の人には、あまりウケないかもしれない。

余談だけど、映画を見終わってロビーに出てきたら、タイタンの太田光代さんがシネマライブの宣伝で来られてました。以前も会ったことあるんですよね。しょっちゅう来られてるのか、私の遭遇率が高いのか。。