ベティ・ペイジ

タイトルを見て、ちょうど来日している「ジミー・ペイジ」の間違いちゃうのん?
って思った人が多いかもしれないですね。
でも、間違いなく「ベティ・ペイジ」です。

シネマート心斎橋にて「ティ・ペイジ」を見てきました。
原題は "The Notorious Bettie Page"
直訳したら「悪名高いベティ・ペイジ

ベティ・ペイジは、1950年代アメリカのピンナップ・ガール・クイーンですが、人気絶頂の最中、1955年のポルノ追放運動で表舞台から去っていった、まさに伝説のピンナップ・ガール。今でもポップ・アイコンとしていろんな人たちからリスペクトされています。そのベティ・ペイジの半生を描いたドラマが今回の映画です。

意外に思われるかもしれないですが、アメリカはポルノに対する規制が今でもとても厳しいのです。行くところに行けば、モザイクなしのものが手に入りますけど、日本みたいに容易に誰にでも手にすることができるようにはなってないんですよ。
1950年代は、議会でポルノ追放運動があったくらい、アメリカじゃセックスに対する話題はタブーだったんですね。そんな時代のお話です。

ランジェリーやボンテージ、ヌードなんかのシーンがたくさんありますけど、いわゆるエロって感じじゃないです。これは観てもらわないと分からないな。
フェミの世界で、「ポルノグラフィ」と「エロティカ」の議論がありますけど映画を観ながら「ポルノグラフィ」ってなんだろうって考えてしまいました。

厳格な家に育ち、敬虔なクリスチャンのベティとイノセントで天真爛漫、愛くるしいという言葉がピッタリで何を着ても、何も着てなくても、やらされているのではなくて、
モデルは自分の才能って思って楽しくやっていて、SMのシーンもピクニックやパジャマ・パーティみたいな明るさに溢れていて、これのどこを「わいせつ」と言うのだろうって感じ。
映画のほとんどがモノクロで、ところどころ印象的にカラーのカットが入ります。当時の映像を見ている気分になりました。

作りようによっては、下品な作品になりかねないのに、とても上品でメッセージ性が高い作品だなと思っていたら、「I SHOT ANDY WARHOL」や「アメリカン・サイコ」などで有名なメアリー・ハロンが監督だったのですね。

私がいろいろ書いてるのを読むより、興味があったら、ぜひ観て、いろいろと感じてもらいたい映画です。