同僚と

ストレスが強い環境にいると、
「酒を呑まずしてやっておれるか」
になる場合が多い気がするけれど、私の場合
「酒を呑んでやっておれるか」になってる。
お酒を飲んで酔いがまわったら、日頃自分を律している部分が崩れて本音の感情が出てくるから。そこから背を向けていたくて、近頃の私は久しくお酒を口にしていない。

そんな中、久しぶりに呑み会があって、酔わないように飲んでいた。
(アルコールに強いからできるけど、こんな呑み方はつまらないよね。。)

飲んでいる中、近々、産休に入る同僚に、この前のお見合いの話をした。
この前のお見合いの話はあまりにシリアスすぎて、会社の同僚に話したことはなかったんである。
彼女は私より5歳年上だったかしら。境遇や家族構成がよく似ている。
子どもの頃から周囲がうるさくて、自分の結婚相手は自分で決めることができないと思って育ったところまで似ている。最終的にはお見合いじゃなくて恋愛結婚をしたのだけど、そこに至るまでの道のりは非常に長く、お見合い回数も両手に余るくらいしたと笑った。
今のところ私のお見合い回数は片手ででは数えられなくなった程度だけど、このまま続けば両手でも数えられない回数になるのもそう遠くない。そんな風にお互いの環境がよく似ているので、これまでも時々、お見合いの話をしたことがあった。

この前のお見合いが、とんでもないプレッシャーをかけられて、あきらめて、というと語弊があるけれど、嫌がっている自分がワガママなだけかもしれない、このお見合いは、もう断れないと真剣に思った、という話をしたら、
「私もそんなお見合いあったよ」
と彼女は言った。

お見合いおばさんが強力で、先方の家柄が良くて・・などなど、聞けば、その時の状況はこの前の私とそっくり。
親が言ったセリフもお見合いおばさんが言ったセリフもそっくり。
彼女の場合、もう断れない、と、結婚の日取りを決めかけたというから、状況としては私よりもシリアスだった。
「今だから笑って話せるけど、あの頃は本当に辛かった。でも、結婚は絶対に妥協したらあかんよ。」
と言った。私もあの話が破談になったから、こうやって話せる訳でそうじゃなければ、そうじゃなければ・・今頃どうなっていたのだろう。
土下座してでも破談にしてもらえるようお願いするつもりだったから破談は破談になっていただろうけれど。

そんな話を二人でしていたら、お見合いをしたことある女子が集まってきて、今だから笑って話せるお見合い体験でひとしきり盛り上がった。紆余曲折あって結婚した人も、未だ結婚してない人も、それぞれが両親や周囲からプレッシャーをかけられて辛かった時があったけど、今はこうやって笑って話せる・・
ちょうど5〜6歳年上で、私より少し前を歩いている人たち。
そんな人たちが皆、口をそろえて
「お見合いが悪いとか、見合い結婚じゃダメって思ってはいないけど、Emmeryさんはお見合いじゃなくて自分でみつけられるよ、大丈夫。」
って言ってくれて、私は本気で泣きそうになってしまった。