タンスの着物

去年、息子の七五三の時、頑張って自分と息子の和服を着つけた私。
その時、着物を自分で着ることに、かなり自信を持ったのでした。
着物は身に着ける機会がないと、あっという間にまた着ることができなくなるので、機会をうかがっておりました。

息子の幼稚園には「お茶遊び」という、名前に「遊び」とはついてますが、「茶道」の時間が月に一度あります。
年少さんは、保育室にゴザをひいて、水筒のお茶で和菓子をいただきながら真似事をするだけなのですが、年中さんから実際に和室で「お茶遊び」をします。
年中さんに向けて、初めての和室でのお茶遊び体験を保護者と行う「お茶遊び」参観がありました。

茶道の先生も来られますし、キッチリと「お茶」の作法を学ぶので子どもも白い靴下着用です。
親も白い靴下、できるだけスカートで、とのことでした。
白い靴下は足袋の代わり、スカートは着物の代わりですから、じゃあ、私は着物で行きましょうと。

礼装関連の着物は把握しているのですが、小紋などはどういったものを持たされたのか全部把握しきれてなかったので、タンスの中身を全部確認してみました。
大半が母から譲り受けたものです。袖をミセス用に全部仕立て直してくれたのは覚えています。
私自身も着付けを習っている時に着物や帯を買っているのですが、あの頃は母への反抗心みたいなのもあって、渋い着物ばかり。うっかりしますと、ババ臭くなる着物ばかりで、今の私はあの頃の自分の青臭さに苦笑いするのみです。いわゆる「おしゃれ着」で、お茶席に着て行くには、、な感じのものでもあるので、母から譲り受けたものでまとめました。

着物だけじゃなく、道行や雨コートもあって、タンスの中をチェックしている時は
「雨コートなんか着て出かけることってあるのかしら?」
と思っていました。

で、当日、見事な雨。
一瞬、着物にするかどうか悩みました。
雨コートはあるけれど、さすがに雨用の草履がないので足元が濡れるなぁ、と。
でも、せっかく準備した着物を着ないのも、、と、着て行くことに。
高い草履を履けば、少しはマシかな?と、そして替えの足袋も持っていきました。
激しい雨ではなかったので、濡れずに行けましたよ。低い草履だったら厳しかったかも。
過去にお茶を少し習っていましたから、お茶の時に使う扇子などは帯にさして行きました。

今回は小紋名古屋帯だったので、前よりも楽に着ることができました。
園では周りのお母さん方にかなり驚かれました。
でも、お茶の先生を始め、先生方には喜んでいただけましたよ。

着物を着る時、前回の反省を踏まえてやったのですが、お茶の時は、もう少し工夫が必要でしたね。
お茶室で息子と一緒に座ったり立ったり、移動したりしていると裾がはだけ気味になり、
そーいや、着付けを習っている時、お茶の時はいつもより上前はかぶせ気味で
って言ってはったなぁって思い出しました。
こういうのは、実際に体験してみないと分からないですね。
それと、私の体形が以前よりも横に広がってしまったので、着る時にかなり気を付けて位置を定めないと、そもそも裾がバサつきがちなのです。

周りから「着物を自分で着てくるなんてスゴイネー」って言ってもらってましたが、帯に帯板を入れ忘れてたり(しっかりした生地だったからなくても大丈夫だったのだけど)、帰ってきて脱いだら、帯を結ぶときに留めたピンが帯のたれの下に着いたまま外し忘れてたとか、(そういや七五三の時もつけっぱなしだった。。)ささいな失敗はありました。

着物を着てお出かけして、改めて「着物は着てナンボ」と思いました。

「お茶遊び」は楽しかったです。久しくお茶はやってませんが、お菓子のいただき方などは、手が覚えているものですね。お茶もおいしくいただきました。隣の息子は、初めてのお茶で、苦みに驚いて一口しか飲めませんでしたが(笑)