7 何と呼ぼうか

「お嫁さまへの道」第7話
やっと初日(初夜じゃなくってよ)の話が終わって、次に向かいます。

ダンナ氏の仕事が忙しすぎて年内に会うのは難しい状況ではあったのですが、ダンナ氏も時間をあけると良くないな、と思ったみたいで、翌週の日曜日になんとか時間を確保してくれました。

メールのやりとりをしていたのですが、私はダンナ氏のことをなんと呼んだらよいのか悩みました。これまでのお見合いであれば、迷うことなく相手の名字にさん付けで呼んでたけど、このときは「それってどうよ?」と思ったのです。
名前の呼び方で関係性が決まると言っても過言ではないから大切やな、と。
そんなことを考えてしまうところが、これまでとは違ったんですね。

名字にさん付け?
同じ歳だから君付け?
それとも下の名前にさん付け?

悩んでしまったので、私から名前で呼びかけることはなく、(知ってる人は知ってると思いますが、たいていの場合、私のメールは相手の名前を呼びかけるところから始まります)メールを交わしてました。
そんな中、最初は名字にさん付けだったダンナ氏からのメールが、下の名前にさん付けになりました。
これ、ちょっとヤバくないですか?
一歩こちらに踏み込んできた印象を受けたんですね。
次に会った時に、呼び方について確認をとらなくては、と思いました。

携帯メールはとにかく面倒くさい私なのですが、頑張って当日中、遅くても翌朝には返信しました。後でダンナ氏が「返事が速くてありがたかった」と言うてました。意図は通じてたみたい(笑)

メールは次回に向けての事務的な内容だったけど、私の中で、ざわざわとしたものが日々、ふくらんでいました。

多分、この人と結婚することになるんだろうな。

具体的な理由はどこにもなかった。
この人!という決め手もなかった。
でも、何か感じるものがありました。

2回目に会う前夜が、関学ハモソの定期演奏会と忘年会。
Nくんと二次会に流れたとき、いい加減、酔ってたというのもあってか、
「私、結婚しようと思ってるのよね。」
と言ってました。多分この時が、私がダンナ氏との結婚を口にした一番最初です。
Nくんは、私が一般的な意味合いで言ってると思ったようで(当たり前か)
「結婚しようと思った時が結婚適齢期らしいですよ。」
なんて返されたんですけどね。