9 モーニング・コールならぬモーニング・メール

「お嫁さまへの道」第9話

ダンナ氏と結婚しようと思った決め手は、私には未だにありません。
でも、ダンナ氏には「結婚するなら私しかいない」と思った瞬間があったんだそうで、今回は、その話。

2回目に会ってから、メールを毎日1通はやりとりするようになり、とある晩、
「明日は会社へ7時に出社しないといけないけど、朝弱いから起きることができるかどうか。。」
といった内容のメールが届きました。
会社の近くに住んでるとはいえ、7時に会社なら、6時起きか、大変やな。。と思いました。(その時点で、もう日付変わってましたから。)
「それは大変やね。」と返信しかけたのを止めて考えました。

朝、パシっと目を覚ますには、誰かから電話なりメールが入ってくるのが一番やな、と。
電話だったら、起きて何かしてたら邪魔になるからメールの方がいいかな、と思って、6時に起きてメール送信して起こしてあげようと、起きたら即メール送信できるよう文面を作って、目覚ましを6時にセットして寝ました。

翌朝6時に起きてカーテンを開けて、「6時ってまだ夜明け前なんや。」と気づき、ちょこっとメールの文章を変えて送信。その後、二度寝しました。(私は8時起床で十分間に合います)

8時起きで間に合う私が、わざわざ6時に起きてメールをしてきたことにダンナ氏はいたく感激したらしい。
こんなことをしてくれる人がこの先、自分の前に現れることは二度とないだろう、と思ったんですって。
という訳で、このモーニング・メールがダンナ氏にとって私との結婚への決定打になったのでした。

私は、ものすごーく感動しているダンナ氏の返信に
「この程度のことで喜んでくれるとは、なんと楽なんだろう。」
と、二度寝の布団の中で思っていて、まさかこのモーニング・コールならぬモーニング・メールが結婚への決定打になっていたなんて、この瞬間はまだ知る由もありません。