敬愛なる・・

敬愛するクロマチック・ハーモニカ奏者のトゥーツ・シールマンスの来日公演が2月3日、4日と大阪ブルーノートであります。
私は4日の1stに行くのですが、感慨深いものがあります。

私にトゥーツ・シールマンスの存在を教えてくれたのは敬愛してやまない大学時代の先輩だった。
「僕の敬愛するトゥーツ・シールマンスの・・」という文章から始まる手紙と一緒にトゥーツが演奏している有名なJazzの名曲ばかりをセレクトしたテープをプレゼントしていただいたのだ。
1曲目が「Don't Be That Way」という、私がハーモニカを初めて最初のステージで演奏した曲だったのが、らしいなぁって感激したんだった。
アメリカに留学してまだ向こうに慣れない頃、トゥーツのCDを買って繰り返し繰り返し聴いたのがはるか昔に感じられてしまうなぁ。

前回の来日の時、つかず切れずの関係を保っている大学時代の後輩が
トゥーツ・シールマンスの来日公演がブルーノートであるのですが、Emmeryさんは見にいかないのですか?」
とメールをくれたのだった。
向こうからメールをくれるなんてそれまでなかったから、何事?!と驚いたのをよく覚えてる。

トゥーツ・シールマンスって、どうしたの?」
みたいな返事を出したと記憶しているのだけど、そうしたら
「今頃になってハーモニカに興味がでてきて・・」
といった答えが返ってきて、
「ハーモニカねぇ。。」
とはかばかしい反応を示さなかった当時の私。
その頃、何か楽器を習おうと教室を探していて、実は第一候補はクロマチックじゃなくて、アルト・サックスだったのです。
でも、彼のメールをきっかけに、クロマチック・ハーモニカのことを思い出して、今、やらないといけないのはクロマチック・ハーモニカじゃないか、と考えるようになり、いくばくもしないうちに、今の先生を見つけて師事するようになったのです。

去年の年末にクリスマスカードを書くのに年賀状を整理していたら、
彼からの年賀状にでっかく「シールマンス見にいかないんですか?」
って書いてあったのを見つけて驚きました。
全然覚えてなかった。
私、すっごく鈍いから全然気づいてなかったのだけど、
「見にいかないんですか?」
の年賀状やメールは
「一緒に見にいきませんか?」
のお誘いだったのね。
今頃気づくなんて遅すぎるっちゅーねん。
私はその辺り、ネジが数本ぶっとんでるから、ちゃんと
「一緒に見にいきませんか?」
と誘ってくれないと分からないの。。

そんな反省?から今回は私から
トゥーツ・シールマンスの来日公演があるけど見にいかない?」
と誘ったのだけど、残念ながら今週末は旅行なんだってさ。
トゥーツもかなりのお歳を召しているので、毎回これが最後と言われてるけど
「来年もトゥーツが元気で来日することをお祈りしましょう」
って返した。

あの時、「なんで私に?」っていぶかしんだけど、
あのメールがなかったら、クロマチック・ハーモニカを習うなんて思いもつかなかった。多分、何の気なしだったと思うけど、本当に運命の妙を感じる。