何年経ってもこの日は

1月17日というのは、何年経っても特別なものだ。
寝ている間に悪夢を見て、目が覚めて
あぁ、夢で良かった
と思えるのは幸せなことだ。

あの朝、悪い夢を見ていた。
目が覚めてもそれは夢じゃなく、現実だった。
地鳴りとその音の後に起こる揺れに
この世も終わるのか?
と思ったけど、この世は終わらなかった。

あの日を境に、いろんな価値観が変わった。
卒業前のホンのひととき、同じ専攻の先輩や後輩、同じ学年の
人たちと被災地にボランティアとして行って、先輩方の働きを見て、
私は大学で何を学んできたのだろう?
と、ショックを受けたこととか、
(私の専攻を知ってる人には、なんとなく意味が分かってもらえるかも。)
行った先で見たこと、聞いたこと、体験したことを通じて、人の心であるとか、
生きる、生かされる、という意識はとっても変わったと思う。

神戸在住のチームメイトたちは、被災直後は避難所生活だったそうで、
つい最近、何がキッカケだったか、当時の話で盛り上がり、その話を
聞きながら、私は震災をかすっただけだったな、なんて思ったのだった。

関西に住んでいると、今の時期は震災の特集をあちこちで目にし、
無視することはできない。
何が起こっても不思議ではないご時世、
大難を中難に、
中難を小難に
小難を無難に
と、おまじないのように唱えている。

そして、皆の祈りが届きますように、と。