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This Is Love

コイバナかもしれない

あの日の朝、私は槇原敬之の「No.1」を聴こうとMDをわざわざ
カバンに入れて出かけたのだった。
歌いながら、不安を払拭したかった。
ところが、MDのPlayボタンを押すと、お目当ての槇原敬之じゃなくて、
宇多田ヒカルの「This Is Love」が大音量で流れてきたのだった。

予期せぬ愛に自由奪われたいね
一目で分かったの
冷たい言葉と暖かいキスをあげるよ
This is love, this is love


槇原敬之の「No.1」を聴きたい、その歌詞をなぞることで安心したい。
そう思って、わざわざ手に取ったMDが別物であったことは、単なる偶然
なんかではなくメッセージであることはすぐ分かった。
「何が起ころうとしているのですか?教えてください!」
と、空に向かって心の中で叫んでいた。
「This Is Love」が流れているにも関わらず、私の頭の中では
SAKURAドロップス」にまつわるエピソードを思い出していた。

夜と朝の狭間 震える手で
デジカメ支えて とらえる人
後ろからそっと 抱きつく人
何か言いたいけど
次の瞬間 朝なの


私の中で、その数日前から予感めいたものがあった。
「?」とか「!」と思うことが多発していたけれど、
あまり自分の能力を信じていないものだから、
全て私の妄想だと処理していた。
それよりも何よりも大切(だと思っていた)ことを、
その時、私は抱えていた。
ただ、この瞬間に、何か私を揺るがすことが起こるであろうことを悟り、
「何があっても受け入れる」って思ったのだった。


激しい雨も ふいに芽生える愛も
不安と安らぎの
冷たい枕と暖かいベッドになるよ
This is love, this is love


私の中で渦巻いていた「?」や「!」が一つ一つ
つながって線となり、その線がつながって面となり、
妄想ではなく、その数時間後には現実のものとなった。
その中で、私は一つ悟ったことがあった。

夢と夢のあいだ 怯えた目で
デジカメ覗いて さまよう人
私からそっと 抱いてみたの
とても言えないけど
もしかしたら これは愛かも


不安な気持ちをマッキーの歌を聴くことで安心感に変えたいと
思っていたのに、「This Is Love」が流れたこと、そして
その歌詞から何とも表現しがたい「ナニカ」を受け取っていた。

激しい雨に 鳴り止まない遺伝子
咲かせてあげたいの
運命の花を、あてどないソウルの花を
This is love, this is love


実のところ、その「ナニカ」が何であるか、
私は解釈しきれないでいる。
今、ここで解釈する必要はないのだと思う。
過去を変えることはできないけれど、
未来は何とでも変えることができる。
未来は一方向に動くわけではない。
そう、運命は自在だ。
自分で自分の未来を予言する必要はない。
だからこそ、「今、この瞬間」起きることを楽しめ。

もう済んだことと決めつけて損したこと
あなたにもありませんか?
閉ざされてた扉開ける呪文
今度こそあなたに聞こえるといいな


宇多田ヒカルが離婚したというニュースを聞いた時、
あんまり興味は湧かなかったと書いた。
でも「MUSICA」という雑誌で離婚の真相を語ったというニュースを読んで
なんとなくこの歌のきこえ方も変わったような気がする。

悪い予感がするとわくわくしちゃうな
痛めつけなくてもこの身は
いつか滅びるものだから甘えてなんぼ
This is love, this is love


宇多田ヒカルが離婚の真相として語ったなかに
「(紀里谷氏が)孤独みたいな私の像を救おうとしてくれた。
でも結局、私は救われようとしなかった」
というものがあったらしい。
そして別のところで、紀里谷氏は、離婚について
「創作の厳しさや苦しさ、そして孤独をお互い抱えたまま、
相手に甘えるという事が最後までできなかったように思います」
と語ったという。
「痛めつけなくてもこの身はいつか滅びるものだから甘えてなんぼ」
と宇多田は歌っているけど、実際にはそうできなかったってことか。

予期せぬ愛に自由奪われたいね
一目で分かったの
冷たい言葉と暖かいキスをあげるよ
This is love, this is love


余談だけど「MUSICA」って鹿野淳氏が編集長なのね。
それだったら読んでみたいわぁって思いました。。