日日之好日

いろんなことで気持ちが揺さぶられることが多い昨今ですが、家族が寝静まった後に「日日之好日」を鑑賞。

森下典子さんのエッセイ「日日之好日」が映画化されたものです。私も短期間とは言え、茶道を習っていた時期があるので、「日日之好日」は過去の自分を見ているような気持ちにもなり、読んでいるだけで、またお茶のおけいこを再開したいなぁ、という思いになります。

この映画が公開される直前に樹木希林さんが亡くなったことで、この映画のことはとても気にかかっていましたが、劇場公開中に観に行くことができず、今やっと、です。

主人公が20歳でお茶を習い始めてから24年経つまでの成長物語なのですが、特にドラマチックなことはありません。本当に淡々と、淡々と、静かに進みます。主人公の黒木華さんのナレーションも穏やかで、観ていて心が静かに、穏やかになりました。

お茶のおけいこのシーンは、見ているだけで自分がおけいこしていた時の感覚を思い出しました。私自身も、お茶を習うことで、頭で考えず身体で覚える、みたいなのを身に着けたなぁ。もう少し時間に余裕が持てるようになったら、どこか近所でお茶のおけいこを再開したいなぁ、という気持ちが強くなりました。

お茶の先生役の樹木希林さんが、とてもしっくりしていて素敵でした。映像を見ていると、今も生きておられるような気がしてなりません。

ドラマチックな映画を求めている人には、物足りなさを感じる映画かもしれません。でも、茶道をはじめ「~道」を嗜んだことがある人には、きっとどこか通じるんじゃないかという気がします。

 

 

日日是好日

日日是好日

  • 発売日: 2019/04/24
  • メディア: Prime Video